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ビクタースタジオがハイレゾ専門配信サイト「VICTOR STUDIO HD-Music」設立――ポップスにも力を入れる

» 2014年02月05日 13時19分 公開
[ITmedia]

 ビクターエンターテインメントは2月5日、ビクタースタジオを運営主体とするハイレゾ音源配信サイト「VICTOR STUDIO HD-Music」を設立すると発表した。他社にも参画を呼びかけており、既にキングレコード、テイチクエンタテインメント、日本コロムビアの3社が名乗りを上げた。翌6日からサービスを開始する。

「VICTOR STUDIO HD-Music」のロゴ

 ビクタースタジオは、2012年9月に国内初のスタジオ運営レーベル「VICTOR STUDIO HD-Sound.」を立ち上げ、ハイレゾ音源を配信してきた。今回はさらに一歩進め、自社運営による配信サイトを設けるとともに内容を強化する。「ビクタースタジオを音楽ファンに身近な存在として感じてもらい、音楽制作の最先端現場であるスタジオならではの音質へのこだわりとノウハウを最大限に生かした運営を行っていく」(同社)。

 コンセプトは「カジュアルに、手軽にハイレゾ音楽を楽しんでもらう」こと。従来のオーディオファンに加え、ライトな音楽ファン層も取り込みたい考えだ。このため、従来のジャズやクラシックといった音楽ジャンルに加え、ポップス系タイトルの充実を図る。その足がかりとして、ビクタースタジオが持つビット拡張/アップサンプリング技術「K2HDプロセッシング」を駆使して1970年代から2000年にかけてのCDマスター音源をハイレゾ化するという。

 サイトデザインも分かりやすさを重視。楽曲検索や購入、ダウンロードに至る流れの中で、利用者が最低限のクリック数で利用できるようにする。さらにユーザーニーズをくみ上げるため、取り扱い作品をリクエストする「購入希望」ボタンを設置する計画だ。

 サービス開始時のタイトルは、既に販売している72タイトルに新規10タイトルを加えた82タイトル。配信フォーマットは96kHz/24bitもしくは192kHz/24bitのWAV/FLAC、および2.8MHz DSD。価格はアルバムが2800円、単曲は400円(いずれも税込み)となる。2月6日の12時に配信を開始する予定だ。

 このほか、ハイレゾ音源を聴いたことのない人を対象として、スタジオ内のレコーディングスタジオを使った「ハイレゾ体感イベント」を定期的に開催する計画。普段はまず聴く機会のないスタジオのラージスピーカーを体験するチャンスだという。

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