同時に発表された「PM-3」は、ポータブルユースを前提に音漏れの少ない密閉型を採用したヘッドフォンだ。「PM-1/2」と同様の平面磁界&全面駆動型ながら、従来はだ円形だった振動板を真円型に変更した(55ミリ径7層ポリマー振動板)。
松浦氏は、「全面駆動型のよいところは、出した音波が“水に石を落としたように”均一に振動板を駆動すること。ダイナミック型のような分割振動が発生しない」と改めてそのメリットをアピール。「PM-3」の音については、「非常に正確な音楽再現が行える特性を持たせている」とした。再生応答周波数特性は10〜5万Hzとハイレゾ音源の高域をカバーする。
「PM-3」は従来機に比べて全体に小柄になり、320グラム(ケーブル含まず)と20%の軽量化を実現。一方でイヤーパッドは耳を覆う形状(アラウンドイヤー型)を維持している。「側圧はさほど強くなく、それでもずり落ちない」。またイヤーパッドの肌触りにもこだわり、長時間の利用でも疲れないという。「これまでの平面磁界ヘッドフォンは、“音はいいけど、大きくて重い”というのが常識だった。PM-3はそれを打ち破るヘッドフォン」(松浦氏)。
ケーブルは着脱式で、コネクターには3.5ミリステレオミニを使用している。付属のケーブルは、宅内用の3メートルおよびモバイル用途に適した1.2メートルの2本だ。なお、「ポタフェス」で展示されたスマートフォン対応リモコン付きケーブルは採用を見送られたが、これは音質優先のオーディオファン層を意識した結果だ。リモコン付きケーブルは後日オプションとしてラインアップに加わるという(発売時期などは未定)。
もう1つの特長は、「PM-1/2」から継承した102dBという高い能率だ。インピーダンスは26オームで、スマートフォンなどのポータブルデバイスに直結しても十分な音が出せる仕様とした。もちろん「HA-2」とのセットなら、モバイル環境でもより高品位な音を楽しめる。
「忙しい毎日の中、リスニングルームでじっくりと音楽を楽しむ時間を作ることは難しい。しかし、今回の新製品でリスニングルームとポータブル環境における“音質の差”をぎゅっと縮めることができたと思う」(松浦氏)。
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