オンキヨー&パイオニアイマーケティングジャパンは3月24日、オンキヨーブランドのAVアンプ新製品「TX-RZ810」を発表した。同社が掲げる“ダイナミック オーディオアンプ フィロソフィー”を具現化したという7.2ch対応のミドルレンジ機。4月下旬の発売を予定しており、価格は12万8000円(税別)。
設計コンセプトは、ずばり「ダイナミックオーディオアンプリフィケーション」。 スピーカーを安定的かつ正確にドライブするためには大電流を供給する必要があるが、そのために同社はまずカスタムメイドの大型トランスや1万5000μFの大容量コンデンサーを開発した。瞬時電流供給能力を高めることで、「30cmクラスの大口径スピーカーも力強く駆動する」という。定格出力は各チャンネル130W。
駆動時に発生する熱を処理するため、耐熱効果を高めたヒートシンクを採用。さらに独自開発のフィルター回路「VLSC」を7chすべてに搭載してD/A変換時のデジタルノイズを除去。原音に含まれる細かな情報をも表現するという。「スピーカーをしっかり鳴らすことは、(Blu-ray Discなどの)ディスクに込められた制作者の思いを再生することでもある」(同社)。
もちろん最新のサラウンドフォーマットや技術トレンドも網羅。Dolby Atmosでは最大5.2.2ch構成に対応し、非対応タイトルのアップミックス処理も可能。一方のDTS:Xについては8月下旬に無償ファームウェアアップデートを実施して対応する予定だ。
新機能の1つに「AccuReflex」(アキュリフレックス)がある。これはDolby Atmosなどで天井スピーカーが設置できず、反射を利用したイネーブルドスピーカーを使用する際に発生する位相ズレを補正するというもの。音場設定機能の「AccuEX」に追加する形で実装された。「イネーブルドスピーカーを使う場合、位相ズレによって打ち消し合う音が出てきて“聞こえるべき音が届いていない”という可能性があった。AccuReflexをオンにすることで、イネーブルドスピーカーでも今まで以上にオブジェクトオーディオを楽しめるだろう」(同社)。
HDMI端子は8入力、2出力。このうち3入力と2出力がHDCP 2.2に対応する。Ultra HD Blu-rayに盛り込まれたHDRや広色域のBT.2020のパススルーも可能。1080p映像を4Kにアップスケールする機能や超解像技術も備えた。
ハイレゾ音源は、リアパネルに備えたUSB入力およびネットワーク経由の再生が可能。11.2MHzまでのDSD(11.2MHzはDSDダイレクトモード時のみ再生可能)をはじめ、FLAC、WAV、Apple Losslessの192kHz/24bitまでサポートした。
無線LANはデュアルバンド対応。広く使われている2.4GHz帯に加え、比較的混信の少ない5GHz帯が利用できるためワイヤレス音楽再生にも適している(ハイレゾ音源のワイヤレス再生は非対応)。またBluetoothもサポートしている(コーデックはSBC、AAC)。
本体サイズは435(幅)×201.5(高さ)×395(奥行き)mm。重量は14kg。リモコン、AM室内アンテナ、FM室内アンテナなどが付属する。
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