一言でいえばU3-Xは、セグウェイよりもさらに刺激的で新しく、そして楽しい乗り物だ。先進のロボティクス技術が満載であるのだが、“人間が操っている”というプリミティブな操縦感覚がしっかりと残されている。意思を持つ乗り物を自らの身体で乗りこなす、という点では、昔体験した乗馬の感覚に近いかもしれない。こういった身体で感じる「乗る」感覚を大事にするところは、バイクメーカーでもあるホンダらしいところである。
さて、このU3-X。価格次第では筆者は今すぐにでも買いたいと思ったのだが、残念ながら「市販化は未定。さらなる技術開発を行いながら、市場性を検討しているところ」(ホンダ)だという。
乗り物は移動手段であるとともに、「乗ること」「操ること」は極上のエンタテイメントになり得る。それを感じさせてくれるU3-Xの市販化を、期待をもって見守りたい。
2009年12月8日(火)、本記事に登場したKDDI研究所の小林亜令氏が登壇するセミナーを開催します。小林氏が技術とサービスの両面から実空間透視ケータイについて説明するほか、実機によるデモも展開。ほかにも本誌連載でおなじみの神尾寿氏や「PlaceEngine」を開発したクウジットの末吉氏、オートGPS対応などの機能強化を果たした「iコンシェル」を手がけるNTTドコモの前田氏が講師として登場します。
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