オートGPS対応で、「iコンシェル」は新たなフェーズへ――ドコモの前田氏神尾寿のMobile+Views(1/2 ページ)

» 2009年11月16日 15時44分 公開
[神尾寿,ITmedia]

 NTTドコモは時代の節目節目で、モバイルインターネットやビジネスの未来を指し示す、重要なサービスプラットフォームを投入してきた。その最たるものが10年前の「iモード」であるが、その後も、iアプリ、おサイフケータイなどを戦略的に市場投入し、新しいビジネスやサービスの「場」を、モバイルICTの世界に構築してきた。

 そのドコモが、2009年冬春商戦から投入するのが、新たな位置測位機能の「オートGPS」と、昨年から導入していた行動支援サービス「iコンシェル」との連携である。これまでのiコンシェルは、ユーザーのプロファイルや設定情報、「お預かりサービス」によるセンターサーバへの保存情報などを用いて行動支援を行っていたが、新iコンシェルではこれに“現在地情報”が加わり、より高度で的確な行動支援が可能になる。

 オートGPS対応により、iコンシェルはどのように進化するのか。NTTドコモコンシューマサービス部 ネットサービス企画担当部長の前田義晃氏に聞いた。

位置情報測位機能の「オートGPS」

Photo NTTドコモコンシューマサービス部 ネットサービス企画担当部長の前田義晃氏

 2009年冬春商戦向けの最新機種から導入される「オートGPS対応iコンシェル」。その仕組みを、あらためて紹介しておこう。

 オートGPS対応iコンシェルの鍵になるのが、現在地を自動的に測位する「オートGPS」である。オートGPSそのものは端末機能として実装されており、今期の新モデルでは10機種(「N-02B」「P-01B」「F-01B」「SH-01B」「F-04B」「N-01B」「P-02B」「F-02B」「F-03B」「SH-03B」)が対応している。

 「オートGPSは端末機能という位置づけなので、iコンシェル連動以外にも、最大3つまでの公式iアプリと連携できます。iコンシェル側は、このオートGPSに対応することで、位置情報を用いた行動支援サービスのプラットフォームになっている」(前田氏)

 オートGPSの位置測位サイクルは5分間隔。ナビゲーションサービスで一般的なリアルタイム測位(1秒以下の間隔)に比べればゆっくりだが、携帯電話の位置把握としては相当に短いサイクルだ。また、オートGPSの動作は初期設定でオンにすれば、自動的に行われるため、毎回の位置測位をユーザーが意識する必要はない。となると、セキュリティやプライバシーへの懸念も生じるが、「(オートGPSのように)ユーザー通知なしでの測位で得た位置情報は、ユーザー自身が使用するコンテンツ/サービスでしか利用できないように規定している」(前田氏)という。ドコモが提供している「イマドコサーチ」(※)のように、端末利用中のユーザー以外の第三者が位置情報を取得するようなサービスは設計できないようになっているのだ。このためオートGPSで、“自分の居場所が誰かに監視される”といった心配はないようになっている。

(※)イマドコサーチでは「利用メンバー登録」と探された時の「位置検索通知」の表示を行うことで、家族のケータイなど第三者からの位置検索サービスに対応している。

 5分間隔で常に位置測位をするとなると心配になるのはバッテリー持続時間への影響だが、この点についてオートGPSでは加速度センサーを用いることで電力消費を抑えるアプローチを取っている。

 「机の上においた状態など、携帯電話が『動いていない』とセンサー情報から判断すると、オートGPSの測位が一時的に停止します。これによって自宅やオフィスにいる時などの電力消費を抑えます。またバッテリー残量が一定水準以下になると、オートGPSの機能そのものが停止します」(前田氏)

 なお、この方式だと、ほとんど場所を移動していなくても、携帯電話をポケットにいれて室内を歩きまわっている状態などでは、“移動している”とオートGPS側では判断するという。モバイル端末におけるGPSの常時測位システムはバッテリー持続時間との戦いであるが、オートGPSの加速度センサー連携で実用上の消費電力低減が図れるか。興味深いところだ。

オートGPSにあわせてiコンシェルも進化

 一方、今回のオートGPS導入に合わせて、iコンシェル側も位置情報を用いた行動支援サービスとして大幅に進化・強化された。これがオートGPS対応iコンシェルである。

 「オートGPS対応iコンシェルでは、iコンシェルサーバ側がお客様の端末からアップロードされてくる位置を保有します。この位置情報はコンテンツプロバイダに一切でません。コンテンツプロバイダが用意したコンテンツと、(iコンシェルサーバで保有する)お客様の現在地を適合させて、最適な場所・タイミングでお客様にコンテンツを提供する、という仕組みです」(前田氏)

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