森井さんに、これまでのスーパーマーケット取材を通じて感じたことを聞きました。規模が大きなメガストアでは倉庫の中に入り込んだような感覚になるといいます。セオリーどおりに取材しても、角から角までチェックするのに約2時間かかるとか。
「『ないものはない』というくらいの品そろえで、プライベートブランド商品も大量にあり、価格も安い。でも、安いだけでは食指が動かない自分に改めて気付いた」という彼女の言葉が最も印象に残ります。大量生産や価格訴求ではない、多様化したニーズに応えていくことが、今後求められるもっとも大切なことといっても過言ではありません。
また、売り場が生き生きとしてファンが多いスーパーマーケットは、買い物カゴが清潔に保たれ、カートの走行状態も抜群だったそうです。お客さんが気持ちよく買い物できるようにすることの基本はツールから。売場の雰囲気づくりは、買い手との一体感が大切なツールのメンテナンスから始まるのかもしれません。
これからのスーパーマーケットを考えたとき、一番大切なこと。それは、地域や郷土感、多様化する人々の生活スタイルを把握し、その土地における規模感とバランスを保ちながら、時の流れや嗜好性をゆるやかに取り入れ、よりそっていくことなのではないかと実感しました。ますます多様化するニーズに地方スーパーマーケットがどのように変わっていくのか、今後ますます楽しみですね。
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