やりたかったことができなかった人が死ぬときに後悔する34のリスト(2/2 ページ)

» 2013年09月18日 07時00分 公開
[川嶋朗,Business Media 誠]
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人生の無駄遣いはできない

book 『医者が教える 人が死ぬときに後悔する34のリスト』(アスコム)

 テレビドラマにもなった書籍『さらば茨戸の湖よ――石狩川惜春譜』(講談社)は、私の大学の先輩のことが綴られたノンフィクションです。

 茨戸(ばらと)というのは、北大ボート部が練習をする湖です。その先輩は、北海道大学医学部で医学を志していたのですが、左足大腿部を骨肉腫に侵され、21歳の若さで親を残して逝ってしまったのです。

 骨肉腫は骨に悪性腫瘍が発生する原因不明の病気です。上皮組織である胃や肺などから発生した悪性腫瘍が「がん」であるのに対して、骨から発生した悪性腫瘍を「骨肉腫」と呼びます。人口100万人に対して年問約2人の発生頻度と推定される、がんに比べてまれな疾病です。

 当時は化学療法が発達していなかったこともあり、先輩は足を切断しましたが、全身に悪性腫瘍が転移してしまいました。

 死を目前にして、自分の希望を親に伝えたのでしよう。自分の葬式には、大好きだったビートルズの『レット・イット・ビー』を流してくれと言ったそうです。私が現役の医学生のころの実話なので、余計に身につまされました。

 20代で亡くなるというのは、きつい。なぜこんなにも早く最期を迎えなければいけないのだろうと、人生の不平等を感じてしまいます。

 膵臓がんの転移で56歳で他界した米国アップル社の創業者の1人だったスティーブ・ジョブズは、生前、こう言っていました。

 「もし今日が自分の人生最後の日だとしたら、今日やる予定を私は本当にやりたいだろうか」

 人間いつ死ぬか分かりません。そう思えば、人生の無駄遣いはできないはずです。

生き方そのものに問題があるかもしれない

 もしあなたが何かの病気にかかっているなら、自分の体や心が何を伝えようとしているのか考えてみてください。

 もし、生活習慣を改善したり、ストレスを軽減したりしても病状に変化がない場合は、あなたの考え方や生き方そのものに問題があるかもしれません。

 思いもよらなかったところに原因があることもたくさんありますから、そう簡単には分からないこともあります。それでも、途中で投げ出すことはできません。それが分からなければ、快方に向かうことはないからです。

 自分のことをいちばんよく知っているのは、あなた自身です。自分自身で病気の原因を一生懸命に考え、それに気付くこと。病気を治すためにはそれがいちばん大切なのです。それでも分からないときには、あなたと生活をともにしている家族に聞いてみるのもいいかもしれません。


(人が死ぬときに後悔する34のリスト=終わり)

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