1万円台の低価格SIMフリースマホを徹底比較――スタミナ&ベンチマークテスト編:最新スマートフォン徹底比較(3/4 ページ)
市場価格が1万円台のAndroidスマホ6機種を比較する。後編ではバッテリーの持ちや処理性能に関するベンチマークテスト、対応する周波数帯について見ていく。コスパの高いモデルはどれだ?
体感速度は2GBメモリ搭載機の方が上
ベンチマークテストは、CPUや実際のアプリ動作、グラフィックスなどの性能を総合的に評価する「AnTuTu Benchmark(バージョン6.1.4)」と、3Dグラフィックスの性能を評価する「3DMark Ice Storm Unlimited」で計測した。
このベンチマークテストでは、比較用にソニーモバイルコミュニケーションズのドコモ向け端末「Xperia Z3 Compact」の結果も掲載している。少し古い端末だが、多くの人が使っているハイエンド端末の例として参考にしてほしい。
機種名 | OS | プロセッサ | メモリ |
---|---|---|---|
HUAWEI Y6 | Android 5.1 | Qualcomm Snapdragon 210 MSM8909(1.1GHz/4コア) | 1GB |
ZenFone Go (ZB551KL) | Android 5.1 | Qualcomm Snapdragon 400 MSM8926(1.4GHz/4コア) | 2GB |
Priori3S LTE | Android 5.1 | MediaTek MT6735P(1GHz/4コア) | 2GB |
UPQ Phone A01X | Android 5.1 | MediaTek MT6735(1.3GHz/4コア) | 1GB |
雅(MIYABI) | Android 5.1 | MediaTek MT6735(1.3GHz/4コア) | 2GB |
ZTE Blade V6 | Android 5.0 | MediaTek MT6735(1.3GHz/4コア) | 2GB |
Xperia Z3 Compact SO-02G | Android 5.0 | Qualcomm Snapdragon 801 MSM8974PRO-AC(2.5GHz/4コア) | 2GB |
総合性能を計測するAnTuTuの測定結果を見ると、1万円台の製品だけあって一般的なハイエンド端末の半分程度の性能しかない。だが、スコア自体は2万~3万点台と、以前テストした3万円台のSIMフリースマホとあまり違いがない。機能よりも安さ重視なら、これら1万円台の端末のコストパフォーマンスはかなり高い。
実際の操作感は、メモリが2GBか1GBかで大きく変わる。2GBの端末はブラウザやSNSなど、基本的なアプリをほぼストレスなく利用できた。だが、1GBだと複数のアプリを起動した時点でもたつきを感じる。
例えば、CPUなどプロセッサの処理性能は、ベンチマークだとMediaTek MT6735搭載のUPQ Phone A01Xがトップだ。しかし、体感速度では、メモリが2GBの雅(MIYABI)やZTE Blade V6、Snapdragon 400を搭載したZenFone Goの方が快適に利用できた。UPQ Phone A01Xはメモリが1GBで、複数のアプリを起動するとすぐに動作がもたついてしまう。
HUAWEI Y6とPriori3S LTEは、上記の4機種と比べるとアプリの起動もやや遅い。とはいえ、メモリ2GBのPriori3S LTEは複数のアプリを起動してもそこまでもたつかず、ブラウザやSNSアプリだけを使いたい人にとっては許容範囲内の性能だと感じられた。
合計スコア | 3D | UX | CPU | RAM | |
---|---|---|---|---|---|
HUAWEI Y6 | 22647 | 550 | 9295 | 8755 | 4047 |
ZenFone Go (ZB551KL) | 26083 | 248 | 11628 | 10336 | 3871 |
Priori3S LTE | 23877 | 1958 | 9764 | 8579 | 3576 |
UPQ Phone A01X | 32769 | 3135 | 13275 | 11745 | 4614 |
雅(MIYABI) | 32212 | 3112 | 12570 | 12021 | 4509 |
ZTE Blade V6 | 30353 | 3164 | 11043 | 11349 | 4797 |
Xperia Z3 Compact SO-02G | 51620 | 3684 | 18835 | 21308 | 7793 |
次に、3DMarkで計測した3Dグラフィック性能についても見よう。3D MarkのIce Stormは、以前から多くの3DCGゲームアプリで使われているOpenGL ES 2.0ベースのテストだ。一般的な3DCGゲームアプリを動かした際の性能差を比較できる。
結果は、Priori3S LTEを除く5機種はいずれも5000前後でほぼ差はない。ハイエンド端末と比べると3分の1程度の性能だが、パズドラなどの2Dゲームアプリを快適に遊べる。また、3DCGゲームアプリも低スペック機種にも対応したものならそこそこ快適に遊べる。しかし、ハイエンド端末の3Dグラフィック性能を前提とした高画質なゲームアプリは遊べない。
スコア | |
---|---|
HUAWEI Y6 | 4579 |
ZenFone Go (ZB551KL) | 4808 |
Priori3S LTE | 3011 |
UPQ Phone A01X | 4918 |
雅(MIYABI) | 4882 |
ZTE Blade V6 | 5015 |
Xperia Z3 Compact SO-02G | 19468 |
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