イオンモール熊本のドローン捜索、状況を現場キーマンに聞いた 撮影を阻んだのは……(2/2 ページ)

鉄骨や猛暑が撮影阻む

──狭い場所での捜索だったとのことですが、プロペラが当たって落下したり、電波が届かずロストしたりする可能性はあったのでしょうか

向山:今回のドローンは、狭い場所や環境を飛行させることを想定して開発しており、プロペラガードの搭載などによってぶつかりながらでも進んでいける点を特徴としています。今回は一度も墜落や機体の喪失をしていません。

 とはいえ、上から下に突き出ている鉄骨などにプロペラが挟まってしまうと壊れてしまいます。また、自衛隊や消防がさまざまな無線機器を使っており、電波障害が起きないかという心配もありました。

 爆発で建物が崩れてしまった半屋外のような場所での運用だったため、風の影響も懸念されます。今回のドローンは本来屋内用(下水道点検に特化したモデル)なので、率直に言って難しい操縦にはなりました。

──なぜ下水道点検に特化したモデルを利用したのでしょうか

向山:たまたまというところも正直ありますが、飛行した距離がリアルタイムに分かる機能が有用だったためです。

 IBIS2 Chainageは、今どれくらいの場所を今飛行しているのかが、パイロットだけでなく自衛隊や消防の方たちにも分かるように表示できる機能を備えています。今回のように建物の原型がないような場所では、ドローンが今どこを飛んでいるのかが分かりにくく、飛行距離が分かるのは情報共有において非常に役に立ちました。

──猛暑の影響は

向山:ドローンの映像を吸い出すためのPCが熱で不安定になった他、ドローン自体もバッテリーの消耗が激しくなる恐れがありました。そのため、機材はなるべく日陰に置くなどして対応しました。

──連携した自衛隊や消防の反応は

向山:今回、われわれのドローンで要救助者を発見することはできなかったのですが「消防などが行けなかった場所、人がいるかもしれなかった場所に入って、いないということを確認できただけでも非常に価値がある」とのコメントがありました。

──最後に、今回の支援を通じて感じたことを聞かせてください

向山:今回の支援を通じて、要救助者の捜索においてわれわれのドローンでしかできないことはたくさんあると改めて実感しました。自衛隊、総務省消防庁や現地の消防局、警察からも評価をいただけました。今後も関係省庁や自治体と連携していければと思っています。

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