法人パソコンにも高騰の波 “中古”の常識を変えた「リファービッシュPC」に企業が熱視線のワケ VAIOに聞く(2/3 ページ)

CPUは第11世代以降、メモリ16GB以上で線引き

 25年に販売したのは、法人向け14型ノートPC「VAIO Pro PK」の4〜5年ほど前にハイエンドに位置していたモデルだ。米Intelの第11世代CPUを搭載し、16GBメモリ、256GBのSSD、14.1型のフルHD液晶という仕様で、一般的な業務なら十分に対応できる。

法人向け14型ノートPC「VAIO Pro PK」がベースのReborn VAIO。写真は25~26年に販売したモデル|出典・VAIO

 「われわれはどのPCでもReborn VAIOにするわけではありません。現在でも使えるスペックとして、CPUはインテルの第11世代以降、メモリは16GB以上で線を引いています」と花村室長。比較的新しい製品のため、セキュリティ機能であるTPM(Trusted Platform Module)はほとんどに付いている他、指紋認証や顔認証を搭載しているものも多い。

 価格は「新品当時30万円代後半だった製品を、4年落ちで10万円を切る価格で販売したイメージ」。ただし、去年は新規参入第1弾のため戦略的な値付けを行っていた他、部材の高騰もあり、今年はもう少し高くなる見通しだという。

顧客のすそ野を広げた

 リファービッシュPCを展開する時、一番の課題になるのは中古PCの調達だ。とくに法人向けではまとまった数が必要になる。

 現在、VAIOはリースで戻ってきたPCを中心に調達している。25年は用意できる台数が約5000台と限られていたこともあり、販売先は従業員100人未満の中小企業が中心。一度に納品できる数も200~300台を上限とせざるを得なかった。

 実は中小企業はVAIOがリファービッシュPCの事業開始当初からターゲットとして見ていた顧客層でもあった。というのも、VAIOの事業規模ではラインアップを上から下までそろえることが難しく、これまでの製品は高付加価値モデルが中心。例えば消耗品費として一括経費計上できるため人気の“10万円未満の法人向けPC”など存在しなかった。

 「VAIOの製品は、使ってもらえると価値を感じてもらえるのですが、そこに届いていませんでした。だから新品だけではカバーできない顧客層へのVAIOの価値提供を目指しました」と花村室長。Reborn VAIOは、リファービッシュPCであると同時に、VAIOのエントリーモデルとして顧客の裾野を広げる役割も担っていたわけだ。

 案の定、10万円を切るReborn VAIOは人気となった。「4月に売り切れてしまったんですけど、DRAM高騰の影響を受けて新品のPCが高くなってますので、企業から『次はいつ販売するのか』など、さまざまな引き合いをいただいてます」。

 一方で大企業からも「ただ安いだけではなく、品質やサポートまで含めて安心できるということで問い合わせいただいているケースが多い」。さらには環境への配慮や資源循環へ関心の高い企業がサステナビリティの観点から中古PCを求めるケースもあり、そうした需要に対応することが今後の課題になっている。

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