相次ぐ「道路冠水」が予測しづらい理由 ナビタイムに聞く、豪雨からクルマを救う「道路標高マップ」試作のきっかけ(1/3 ページ)

 最近、増えている局地的な豪雨による道路の冠水被害。ナビタイムジャパン(東京都港区)が9月3日に公開した「道路標高マップ(プロトタイプ)」は、そうした被害からクルマを守るために参考にしたい地図だ。Webで無料で閲覧できる。

「道路標高マップ(プロトタイプ)」|出典・ナビタイムジャパン

 JAF(日本自動車連盟)が2010年に実施した「冠水路走行テスト」では、水深が30cmの場合、セダン、SUV共に時速10kmなら走行できるものの、時速30kmに上げるとセダンはエンジンルームに多量の水が入ってしまった(走行はできた)。また水深が60cmになるとセダンは時速10kmでも走行できず、SUVは時速10kmなら走行できたものの、時速30kmになると走れなくなった。冠水した道はリスクが大きい。

JAFが実施した冠水路走行テストの様子(セダンタイプ)。30cmの水深でも時速30kmでは巻き上げる水の量が多くなり、エンジンルームに多量の水が入ることがわかった|出典・JAFのWebサイト

 ナビタイムは、これまでもハザードマップ上で冠水注意地点を確認する機能やアンダーパス(立体交差のために下側を周囲より掘り下げた道路)などを避けて迂回するナビゲーション機能を提供してきた。例えばカーナビアプリ「カーナビタイム」では、2023年に「冠水注意地点回避ルート」を追加。1時間に30mm以上の雨が予想される時、全国に約3600カ所ある冠水注意地点を回避するルートをドライバーに提案する。

 これらの機能は、単に既知の注意地点を避けるための機能だ。しかし最近の局地的な大雨では、アンダーパスのみならず市街地や交差点、駐車場なども冠水する被害が相次いだ。

 冠水した場所は、一見平たんに見えても実は“すり鉢状の地形”になっており、水がたまりやすい場所だったといわれている。時間あたりの雨量が多く、道路の排水機能が追いつかなくなった結果、そうした場所が冠水するようになった。ただし、それらは冠水注意地点のリストやハザードマップにはまだ載っていない。

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