サーバはAmazon EC2。急増するトラフィックに対応するため、毎晩のように仮想サーバを増設しているという。「普通のデータセンターでは対応できなかった。EC2にしてよかった」
さまざまなサービスを組み合わせたマッシュアップサービスでもある。食べ歩きブックの地図には「Googleマップ」を活用。飲食店データベースはGoogleマップに載っている「ぐるなび」「HotPepper フームー」などのデータを引っ張っている。「自社で開発しようとすれば1年はかかっただろう。いい時代になった」
ユーザーの使い方は思っていたよりアグレッシブだ。現実の生活とリンクさせながらゆっくり楽しんでもらおうと作ったが、ひんぱんにアクセスしたり、ミニゲームをやり込んでレベル上げにいそしむユーザーも多いという。
サポートコミュニティーにはユーザーからの要望や不満、バグ報告が次々に投稿され、対応に追われている。「ほぼ炎上しているような状態で、ユーザーの声が痛い」と公文さんは苦笑しながらも「気付いていないバグの原因などを報告してくれてありがたい」話す。
まずは100万ユーザーを目指して運営していく。アバターを着せ替えたりレストランの内装を変えられる新機能も近く投入する予定。プレイヤーをいかに飽きさせないか、これからが正念場だ。
mixiアプリ版は現在、完全無料サービスだが、有料の「料理」アイテムを年内にも提供する予定。自社版(約3000ユーザー)ではすでに、数個の料理を組み合わせて500円程度で販売しており、ユーザーの数%が利用しているという。
「若いモバイルユーザーにとって、デジタルアイテムを購入した際の充実感は、実際の物を購入した充実感と変わらないようだ。お金を払うことにも慣れていて、『アイテムを購入したいから売ってほしい』と言われることもある。この年になるとその気持ちは理解できないが」
課金からの売り上げを中心にすえ、広告には頼らないという。「モバイルの広告は、特定の広告主で埋まっており単価も上がらない」ためだ。グルメサイトと連携し、現実のレストランと連動したサービスも検討中。モバゲーAPIを使ったモバゲータウン版も開発している。
「ぼくのレストランで実生活を豊かにしたい」と公文さんは話す。ゲームの楽しさとグルメ情報、レストランデータベースを組み合わせることで、楽しみながら情報を整理し、食生活を豊かにできる――そんなサービスを目指している。
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