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米司法省、修正版のGoogleブック和解案に懸念示す

» 2010年02月08日 07時00分 公開
[ITmedia]

 Googleブック検索をめぐる和解案にはまだ、著作権や独禁法の問題は残っている――米司法省は2月4日、このような意見書を米連邦地裁に提出した。

 Googleは昨年11月、司法省などの懸念を受けて、ブック検索をめぐる出版社との和解案を修正した。修正版の和解案は、英国、オーストラリア、カナダで出版された書籍以外を対象外とし、Googleが電子書籍を他社にも卸売りすることを定め、Googleに対する「最恵国条項」を廃するなど、当初の案を狭めたものになっている。

 同省は、修正版の和解案は幾つかの懸念事項に対応したと認めながらも、懸念が完全には解決されていないと指摘している。修正版の和解案も「Googleに反競争的な利得をもたらす可能性があり、同社が多数の電子書籍を配布する権利を持った唯一の企業になるかもしれない」と同省は述べている。

 同省は、引き続き関係者と協力して解決策に取り組んでいくとしている。修正版の和解案についての審理は2月18日に予定されている。

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