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ラジオ聞きながら交流 「radiko」関連サービス、個人開発者が続々

» 2010年03月19日 18時20分 公開
[岡田有花,ITmedia]
画像 公式のradikoプレーヤー

 AM・FMラジオ放送をPCで聴ける「radiko.jp」が、3月15日のスタート以来人気を集めている。radikoを便利に使うための非公式の周辺サービスを個人開発者などが続々と公開。ラジオの魅力が改めて見直されている。

 radikoは、AM・FMラジオ番組を放送と同時にCM含めて丸ごとPC向けに配信する「IPサイマルラジオ」の試験サービス。関東・関西の計13局の放送を、聴取エリア内のPCのWebブラウザから聴ける。ラジオを持っていなかったり、自宅に電波が届かないネットユーザーに人気で、15日のスタート直後からアクセスが殺到し、一時つながりにくくなるといった事態も起きた(ラジオ放送のネット配信がスタート アクセス殺到でつながりにくい状態も)。

ラジオ聴きながらコメントで交流 周辺サービス続々

画像 CoRadiko

 この人気を受け、radikoをより便利に使ったり、リスナー同士で交流できるサービスを、個人開発者などが次々にリリースしている。

 テツさんが開発した「CoRadiko」は、Webブラウザを起動せずにradikoを聴けるアプリ。画面サイズを3段階で調整したり、指定した時間にソフトを終了させるタイマー機能を備えている。フリーエンジニアのみかみよしゆきさんが開発したAdobe AIRアプリ「radikoプレイヤー」も、Webブラウザ不要でradikoを再生でき、選局も手軽だ。radikoを録音できる「Radika」は、録音ソフトなどの開発実績を持つ山元司さんが開発。予約録音にも対応している。

 「予告.in」などを開発してきた矢野さとるさんは、チャンネルごとに設定した匿名掲示板で交流できる「radipo」をスタート。radikoのプレーヤー横に匿名で発言できる掲示板を配置し、リスナー同士で交流できる。発言はTwitterのアカウント「radipo」にも投稿されるため、番組のTwitterアカウントへのリプライなどにも使える。

 政治家のTwitter発言を集約する「ぽりったー」などを作ってきたフリーのWeb開発者・入江太一さんは、番組に関連するTwitterのつぶやきを放送局ごとのタイムライン(TL)で一覧表示する「らじったー」の開発を進めている。各局や番組のハッシュタグ入り発言をピックアップして表示。全局の関連ツイートを1画面に表示するため、各局のTLの盛り上がりを比較できる。「radiso.jp」も同様に、Twitterの発言を放送局ごとに見られるサービス。nullkal(ぬるかる)さんが開発した。


画像 radipo。右帯にはTwitterを局名で検索した結果も
画像 らじったー

 radikoの各局の再生画面URLを短縮URL化した「rdk.me」は、「携帯動画変換君」などを制作したMIROさんが公開。聴いているチャンネルをTwitterで紹介したい時などに便利だ。ニワンゴの「ニコニコ実況」もradiko各局に対応。同じ番組を聴いているリスナー同士でコメントをやりとりできる。


 radikoはAPIも公開していない試験サービスにも関わらず、スタートから1週間も経たないうちに周辺サービスが盛り上がっており、PCでラジオを聴ける環境がいかにネットユーザーに待望されていたかを証明している。radiko人気は、“ラジオ復権”の切り札になる可能性を秘めていそうだ。

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