NTTドコモが5月18日発表した夏商戦向け新端末では、「スマートフォンの充実」を掲げ、シャープ製Android端末など3機種を投入する。スマートフォン専用ISPサービスを9月に開始するなど、利用環境の整備にも注力。山田隆持社長は「改めてニーズの広がりを感じている」と話し、今後も端末ラインアップの拡充を進める考えだ。
発表した夏モデル20機種のうち、スマートフォンはシャープ製Android端末「LYNX SH-10B」、Windows Mobile 6.5.3採用の東芝製「dynapocket T-01B」、「BlackBerry Bold 9700」の3機種。
LYNX SH-10BはAndroid 1.6を搭載し、5.0インチ(960×480ピクセル)の大型ディスプレイとQWERTYキーボードを搭載したクラムシェル型。パンダグラフキーボードの採用でタッチタイピングがしやすく、Twitterなどへの投稿が快適だとしている。
端末数の充実に合わせ、新たに「ドコモ スマートフォン」カテゴリーを新設した。今後スマートフォンは「LYNX」「dynapocket」といった個々のブランドで展開していく。
スマートフォン向けに新たにISPサービス「SPモード」を9月から始める。iモードメールアドレス(@docomo.ne.jp)で絵文字やデコメールを利用できるほか、コンテンツ購入代金を電話料金と一緒に支払えるようにする決済サービス、有害サイトをブロックするアクセス制限サービスを提供する。今後発売する新端末は最初からSPモードに対応させる予定だ。
4月に発売したAndroid端末「Xperia」は現在でも一部で品薄が続いているという。山田社長は「携帯電話市場は大きな変化の時期にあり、お客のニーズは多様化している。そのニーズの中心にスマートフォンがある」として、今後もスマートフォンに注力する方針を示す。
端末ラインアップの拡充として、韓国Samsung ElectronicsのAndroid 2.1端末「Galaxy S」をベースにした新端末を秋に発売することを予告。またXperiaは「SPモード」に合わせて9月にiモードメールに対応し、10月以降にはAndroid 2.1へのアップデート対応を予定している。
山田社長は2010年度の国内スマートフォン市場を300万台程度を想定し、その3分の1に当たる100万台の販売を目標に掲げる。当面はソフトバンクモバイルのiPhoneが最大シェアを維持するとみられるが、山田社長は「ドコモ品質に磨きをかけていく」と話し、端末ラインアップ拡充と利用環境の整備という両輪に、同社の高品質なネットワークという軸を組み合わせて市場開拓を進めていく考えだ。
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