楽天は11月5日、本やCD、ゲームソフトなどを販売する「楽天ブックス」で実施している全品送料無料キャンペーンを、今後も継続する方針を明らかにした。Amazon.co.jpの全商品通常配送料無料化に対抗する。
今年10月に稼働した自社の物流拠点を活用し、商品を注文当日に配送するサービスも検討。楽天ブックスの売り上げは、前期(2009年1〜12月)に倍増、今上期(10年1〜6月期)も前年同期の45%増と好調に推移しており、「打倒Amazon」(同社の谷口昌仁パッケージメディア事業長)に向け、さらにサービスを充実させていく。
楽天ブックスは昨年2月、本やCD、ゲームソフトなど全商品の送料を無料にするキャンペーンを実施。Amazonもこれに対抗して昨年9月、書籍の送料無料キャンペーンを開始した。Amazonはその後、対象範囲をCDやDVD、ゲーム含めた全商品に広げ、今年11月1日、キャンペーンの通常サービス化を発表した。
Amazonに対抗して楽天ブックスも送料無料キャンペーンの延長を繰り返しており、現在は11月30日までと告知しているが、12月以降も「基本的にずっと続けていく」方針。ただAmazonのような通常サービス化は考えていないという。
今年10月に試験運用を始めた自社の物流拠点(千葉県市川市)を活用し、商品を注文翌日に届けるサービスを来春に始める予定。当日に届けるサービスも検討している。物流業務はこれまで日本出版販売に委託してきたが、自社拠点を整備することで配送などのオペレーションを効率化できたという。
販売促進ではiPadも活用。発売前の雑誌や書籍の一部を読める「チラよみ」に続き、DVDの予告編や海外ドラマ9作品の第1話をまるごと視聴できる無料iPadアプリ「チラみる」を11月末に公開する。「中身が見える楽天ブックス」として、ほかのECサイトとの違いを打ち出していく。
楽天ブックス限定の特典などを付けたオリジナル商品の企画販売も強化。電子書籍ストアの準備を進めていることも明らかにした。
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