楽天とイー・アクセスは9月19日、合弁でモバイルデータ通信会社「楽天イー・モバイル」を設立し、月額3880円のLTEサービス「楽天スーパーWiFi」を10月1日から提供すると発表した。
楽天スーパーWiFiは、下り最大75Mbps/上り最大25Mbpsに対応するLTEサービス。専用ルータを通じて最大10人まで同時に利用でき、データ通信量は無制限。端末やサービスのスペックはイー・アクセスの「Pocket WiFi LTE GL04P」に準ずるが、新サービスでは契約時に「楽天スーパーポイント」5000ポイントまたは電子書籍端末「kobo Touch」を無料提供する。
料金は2年契約で3880円/月。特設サイトから「楽天IDがあれば最短1分」で契約を完了でき、契約後は「最短で翌日に端末が届き、すぐサービスを使い始められる」(楽天の中島謙一郎 常務執行役員 兼 CMO)としている。なお、契約期間中に「楽天市場」で買い物をすると、通常時の3倍の楽天スーパーポイントを得られるという。
新会社には楽天が2億5500万円、イー・アクセスが2億4500万円を出資。楽天のブランド力や販売/マーケティングノウハウ、ポイント制度などと、イー・アクセスのモバイルネットワークや端末、物流基盤やサポート体制などを組み合わせてMVNO事業をスタートする。
楽天の三木谷浩史社長は通信事業参入について「楽天市場ではモバイル端末からのアクセスが25%ほどあり、高速データ通信のニーズが高まっているが、スマートフォンやタブレット向けのWi-Fi環境はまだまだ発展途上。(新規参入でも)可能性があると考えた」と話す。イー・アクセスの千本倖生会長は、7833万会員を持つ楽天との連携を通じて「ネットへのリーチを強化していきたい」としている。
イー・アクセスから楽天へのMVNOライセンス供与という形を採らず、合弁会社を設立した経緯については「大きいサービスにしていきたいという双方のコミットメントと、今後技術が発展した際にそれを活用するため」(三木谷社長)、「MVNOという手もあったが、リスクと製品を共有しながら新しいクリエイティブなサービスを提供していきたい」(千本会長)と説明している。
今後、楽天子会社のカナダKoboが発売するAndroidタブレットとLTEサービスのセット販売も検討するという。「『kobo Arc』の日本での発売は未定だが、(国内発売の際には)バンドル販売も視野に入れていく」(三木谷社長)
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