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専門家に聞く「デジタル遺品」を負の遺産にしないために今できることITmedia NEWS TV

» 2019年02月13日 07時00分 公開
[田中宏昌ITmedia]

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デジタルデータを負の遺産にしないためには

 2月12日の放送では、ITmedia PC USERでアキバに関する多数の記事を執筆中の古田雄介さんをゲストにお招きし、最近話題を集めている「デジタル遺品」について伺いました。

 古田さんはITmedia PC USERにおいて、アキバ情報を毎週レポートするなどライターとして活躍されている一方で、2010年から故人がインターネットに遺した情報の追跡調査を行うなど、さまざまな活動に取り組んでいます。

 「最近はキャッシュレス化で盛り上がっているが、利用している人が突然亡くなった場合はどうするのかといったことが社会的にコンセンサスを得られていないのが現状。特にスマートフォンのロックについては、どう解除するのか、そもそも解除していいのかと世界中で問題が起きている」と古田さんは指摘します。

もしもの時に備えて、事前に用意しておきたい「デジタル資産メモ」の一例

 さらに「スマホだけでなく、PCのログインパスワード、SSDやHDDやHDDが暗号化されているとデータ復旧もままならない。こういった新しい問題に対するサービスを提供している会社も玉石混交で、もし利用する場合は過去の実績を調べたり、相見積もりを取ったりするなど手間がかかる作業が必要だ」と注意を促しました。

 「お一人様の終活についても同様だが、まずは日ごろから“死後のこと”を意識しておくだけで残された家族や遺族の負担が大きく変わる。ルクシーで受けた相談では、スマホがロックされて開けないというのが7割〜8割と大半を占めていた。実印や銀行通帳と一緒に、PCやスマホ、SNSのIDやパスワードなどをデジタル資産メモとしてまとめてあるだけでも残された人が大いに助かる。ぜひ検討してほしい」と古田さん。

第2回デジタル遺品シンポジウムの様子

 来る3月2日に、古田さんたちが主催する「デジタル遺品を考えるシンポジウム」が開催予定なので、興味を持たれた方はチェックしてください。

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