米Googleは9月23日(現地時間)、7月に認めた「Googleアシスタント」にユーザーが話しかけた音声の録音の一部を人間が聴き、テキスト化している件について、対策を含めてあらためて説明した。
Googleは、Googleアシスタントへの音声入力の録音は「オプトイン」(ユーザーが設定するまで有効にならない)であり、録音データがGoogleのサーバに保存されることはヘルプページでも説明しているが、その録音の一部を社外の人間の「言語の専門家」が聞き、テキスト化していることは公表していなかった。
Googleは7月の時点で人間によるテキスト化を一時停止したが、システムを改善し、プライバシー設定を変更した後、テキスト化を再開する(具体的な日程は不明)。
まず、ユーザーが「Voice & Audio Activity(VAA、日本では「音声アクティビティ」)」をオプトインする際に、録音を人間が聴く可能性があることを明示するようにする。既存ユーザーの場合は、音声アクティビティ設定を確認すると、人間が聴く可能性があることを確認するオプションが表示されるという。
また、人間が録音データをレビューする際に、「プライバシーフィルターの追加レイヤーなど、より強力なセキュリティ保護を追加する」としている。
さらに、「ヘイ、Google」などのウェイクワードに対するGoogleアシスタント搭載端末の感度を調整する方法を追加する(時期は不明)。現在はテレビの音声などに反応して意図しない会話が録音されてしまうことがある。調整方法を追加することにより、「特に騒がしい環境での意図しないアクティベーションを減らすための制御が強化される」としている。
ポリシー変更では、保存する音声データの量を大幅に削減する。音声アクティビティをオプトインしたユーザーの場合、数カ月以上前に録音された音声データの大部分はすぐに自動的に削除されるようになる。このポリシー変更は、“年内に”導入される予定だ。
「音声アクティビティ」の設定はGoogleアカウントページの「データとカスタマイズ」タブにある音声アクティビティで確認できる。
音声アシスタントとの会話を人間の担当者が聞いている件については、まず4月にAmazon.comが指摘され、Google、Apple、Microsoft、Facebookの順でそれぞれ発覚した。Apple、Amazon、Microsoftは既に対策を発表している。
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