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暴力団・総会屋・詐欺集団を名刺で見破る! Sansanが新機能“反社チェック”を開発する狙い(3/3 ページ)

» 2019年12月06日 05時00分 公開
[濱口翔太郎ITmedia]
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反社と接するリスクに意識を向けて 開発陣の思い

 Sansanの尾中氏は「一連の機能をきっかけに、コンプライアンス担当者だけでなく、現場で日々名刺交換を行う営業担当者なども、反社会的勢力と接するリスクに意識を向けてほしいと考えています」と語る。

 「早い段階で反社会的勢力に気付くことで、営業部門のマネジャーは『この会社は商談のプロセスを遅くしよう』『他の会社に注力しよう』と、迅速な判断につなげてもらえるとうれしいです」(尾中氏)という。

 リフィニティブ・ジャパンの石川氏も「もし上場企業が誤って反社会的勢力とつながり、メディアなどで報じられた場合は、株価の下落や上場廃止に追い込まれる恐れがあります。非上場企業も、株主やファンドからの信頼を失い、資金提供を打ち切られる可能性があります。今回の機能で、これらを未然に防ぎたいです」と意気込む。

 昨今は、吉本興業所属の有名お笑い芸人が反社会的勢力の会合でネタを披露したことや、首相主催の「桜を見る会」に反社会的勢力が紛れ込んでいたことが発覚し、世間から批判を浴びた。一般企業も、知らず知らずのうちに反社会的勢力とつながってしまうと、その事実が何らかの形で世間に流出して“炎上”する危険性がある。Sansanの反社チェック機能はこうしたリスクを減らせるのか――。

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