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» 2020年11月30日 18時25分 公開

東証の宮原社長、システム障害で引責辞任 新社長はJPXの清田瞭CEOが兼務へ

日本証券取引所(JPX)グループは11月30日、10月に東京証券取引所で発生したシステム障害の責任を取り、東証の宮原幸一郎社長が辞任すると発表した。新社長はJPXの清田瞭CEO(最高経営責任者)が兼務する。

[樋口隆充,ITmedia]

 日本証券取引所(JPX)グループは11月30日、10月に東京証券取引所で発生したシステム障害の責任を取り、東証の宮原幸一郎社長が同日付で辞任すると発表した。JPXは辞任の理由について「辞任の申し出があったため」としている。新社長にはJPXの清田瞭CEO(最高経営責任者)が就任する。清田氏はこれまで東証の取締役を務めており、当面の間、兼務となる。

photo 記者会見するJPXの清田瞭CEO(出典:ニコニコ生放送)

 清田CEOは30日の会見の冒頭で、「現物取引の終日停止で市場関係者にご迷惑とご心配をおかけした」と陳謝。「業務体制やシステム体制の立て直しが急務となる中、業務の空白や混乱が生じないよう、私が(社長を)引き継ぎ、グループ全体で責任を持って再発防止策の徹底と信頼の回復に努める」と述べた。

 後任の清田氏は1945年生まれの75歳。69年に大和証券に入社後、債券・資金本部長や副社長などを経て、99年に代表取締役社長に就任。同社の名誉会長などを務めた後、2015年6月にJPXのCEOに就任した。

 JPXは併せて、経営陣の報酬を減額すると発表。JPXの清田CEOの報酬を4カ月間、半減するほか、横山隆介CIO(最高情報責任者)の報酬も4カ月間、2割減額する。

 東証では10月1日に富士通製の株式売買システム「arrowhead」(アローヘッド)でシステム障害が発生し、全株式の売買を終日停止。その後の調査の結果、富士通のマニュアルの不備で自動切り替え機能がオフになっていたことや、東証が切り替えのテストを実施していなかったことが判明した。

photo システム障害が発生した東証

金融庁からの業務改善命令について「厳粛に受け止める」

 こうしたことを受け、金融庁は30日、JPXと東証に対し、業務改善命令を出した。再発防止策の迅速な実施に加え、責任の所在を明確にするよう求めた。

 これに対し、清田CEOは会見で「JPXグループとして今回の業務改善命令を真摯かつ厳粛に受け止め、今後、再びこのようなことがないよう再発防止に全力を尽くす」としている。

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