付属するレシピ本は1冊6ページ。「スポンジを焼いてみよう」(1カ月目)、「クリームの違いを知ろう」(2カ月目)、「チョコレートでケーキを飾ってみよう」(6カ月目)、「簡単そうで実は難しい!飴細工の作り方」(9カ月目)と、次第に難易度が上がっていく。
「1冊ごとにテーマが決まっています。1冊目はケーキの土台となるスポンジケーキを焼いてみようという題名で、スポンジケーキの原材料である小麦粉に関しての読みものと、スポンジケーキを焼くためのレシピを掲載しました」(織部さん)
1カ月6ページという文章はやや少ないのでは、と感じなくはないが、それには理由がある。子どもと一緒に作りながら読み進めるものとして作られているため、イラストによる分かりやすい解説が中心。1工程当たりの文章は2〜3行にとどめている。そのためページ数が少なくても情報密度が濃いし、長くしすぎてモチベーションが下がってしまっては意味がない。少しずつ技術を習得してもらう、そして長く買い続けてもらうための施策だ。
メインとなるケーキも、実においしいものだった。チェリーのクランブルタルトと、桃とヨーグルトのムースケーキを試食したところ、タルトのカリっとした食感に、ゼリーやフルーツ、ムースの瑞々しさ、そして蜜が染み込んだスポンジケーキの柔らかさに驚いた。冷凍ケーキの先入観を払拭してくれるインパクトがあった。
「季節ごとに毎月異なる、2つのスイーツをお届けします。年始はお正月のシーズンということで高級感のあるティラミスタルトと宇治抹茶ときなこのムースケーキを、8月であれば夏なので、レモンタルトとトロピカルレアチーズケーキなどをお届けすることになっております。楽しんでいただきたいというのが最大の目的なので、毎月届くスイーツがおいしくなければお客さんも納得いただけないだろうと考えています」(織部さん)
コロナ禍の中、おいしいケーキを食べ、さらに料理を一緒に作ることによる家族とのコミュニケーションも期待できるスイーツサブスク「食べれる教科書」は、今の時代を象徴するアイテムといえるのではないだろうか。
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