ITmedia NEWS > 企業・業界動向 >

メガネ、クルマ、チップ――CES 2022の見どころを振り返ってみたヤマーとマツの、ねえこれ知ってる?(1/3 ページ)

» 2022年01月06日 17時36分 公開

 経歴だけは長いベテラン記者・編集者の松尾(マツ)と、幾つものテック系編集部を渡り歩いてきた山川(ヤマー)が、ネット用語、テクノロジー用語で知らないことをお互い聞きあったり調べたりしながら成長していくコーナー。交代で執筆します。

ヤマー 新年あけましておめでとうございます!

マツ 今年(2022年)もよろしくお願いします! なんと、シンギュラリティーと言われている年まであとたった23年ですよ……。

ヤマー 確かに……? でも2045年にシンギュラリティーが来るって話はどこから広まったんですかね?

マツ レイ・カーツワイル博士の話からですね。論文、書籍、映画にもなりました。映画もけっこう面白かったですよ。

ヤマー 結構メディアミックス展開してるんですね。

マツ ちゃんとストーリーもあるやつなので、機会があったら見るといいですよ。

ヤマー 見てみます。そんな2045年まで残り23年となった2022年ですが、この業界だと年明けは新ネタの宝庫なんですよね。

マツ 2022年最初のイベントが行われましたので、その話題で行きますか。

ヤマー ということで、今回は米国で開催されているCESで気になったものを紹介しようかと。

マツ CES 2022。毎年1月に米ネバダ州ラスベガスで行われているのですが、今回は現地取材を断念する人も多く、リアル展示を取りやめた企業もいくつかありました。ただ、発表自体はあったので、トピックとしてはそれほど不足感はないですね。

ヤマー 2021年はオンライン開催で、2022年は久しぶりのリアル開催だったんですが、LenovoとかIntelとか直前で出展を取りやめた会社も多かったです(代わりにオンライン開催に)。

ヤマー 西田さんの記事にもありますが、大企業は注目を集められるのでオンラインでも新情報を発表できますが、リアル会場はスタートアップのお披露目の場としての役割もありますしね。

マツ そうですね。以前からスタートアップとしてCESで足場を固めてきた日本企業に、Cerevoがあります。

ヤマー 日本を代表するハードウェアスタートアップですよね。

Shiftallのちょっと変わったVRデバイス群

マツ 日本のハードウェアスタートアップの草分け的存在ですね。そのCerevoから枝分かれし、パナソニックの傘下となったShiftallの岩佐琢磨社長がまた面白いものを出していました。

ヤマー 「MeganeX」(メガーヌエックス)ですね。デザインが攻殻機動隊のバトーをほうふつとさせる(笑)。

photo MeganeX

マツ ですね。普通に装着して歩き回りたい。「素子ー! どこだー!」って叫びながら。

ヤマー 前見えないですよ。

マツ これはVRデバイスで、パススルー機能は用意されてないんですよね。

ヤマー 確かないかと。MeganeXはパナソニックと共同開発したハイエンドHMDで、SteamVRに対応してるとか。

マツ 面白いのは、これがほぼVRChat用だというところ。

ヤマー そんなわけないでしょう(笑)。

マツ もちろん他の用途でも使えるんだけど、長時間の装着に耐えられるように作られている。「年間2000時間以上メタバース内で過ごすといわれるヘビーユーザーにも快適なプレイ環境を提供します」と、250gという軽さを売りにしていますね。

ヤマー SteamVRのゲームコンテンツが長時間遊べるってことですよね。それは魅力的です。というか、岩佐さんVRCガチ勢ですもんね。

マツ ガチ勢向けの、ここまで尖った製品を出してくるのはすごいです。

ヤマー Shiftall、今回Megane X以外にもマイクデバイスなども出してますけど、共同通信の記事の岩佐さんが強烈過ぎて。

マツ 音漏れ防止機能が付いたBluetoothマイク「mutalk」(ミュートーク)ですね。

photo mutalk

マツ こういうの、以前買おうと思ったことがあったんですよ。

ヤマー 他にも類似製品あるんですか?

マツ こんなのが山のようにあって。

photo

マツ 便所掃除に使うものに似てますけど、単に音が漏れないようにするという。

ヤマー 自宅でカラオケ用とかでニーズあるんですね。

マツ はい。10年以上前からあったかと。でも、mutalkはそれにちゃんとテレワーク用途向け機能を搭載しているのが新しい。口カセのように装着するので見た目はどうしても北斗の拳とかマッドマックスに出てくる悪役にしか見えないんですけど。これが竹筒だったらまた違うものに。

 家に1人でいれば不要ですけど、家族がいたり、シェアオフィスとかだと必要になるんですかね。

ヤマー VRだと両手はコントローラーですし、声漏れを少なくしつつクリアな声を拾いたいってなるとあの形になるんでしょうね。

マツ 音質が良いなら買ってもいい気はします。2万円前後ですし。もう1つの「Pebble Feel」も同じくらいの値段ですが、これは早く出てほしい。

ヤマー Pebble FeelはVR連動の温冷感デバイスですよね。

マツ Pebble Feelはペルチェ素子を使ったもので、小寺信良さんが2021年によかったものとして挙げていたソニーの「REON」と同じタイプですね。

photo Pebble Feel

マツ VRとの連動が新しいけど、普通に冷暖房に使える。

ヤマー リアル世界でも使いたいと。

マツ むしろリアル世界で。VRでは対応しているワールドでないといけないしね。

ヤマー どっちでも使えるって意味では魅力的ですね。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.