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自撮り特化! 広角単焦点のシンプル動画デジカメ、ソニー「ZV-1F」の使いやすさ荻窪圭のデジカメレビュープラス(1/4 ページ)

» 2022年10月28日 16時16分 公開
[荻窪圭ITmedia]

 ソニーから“VLOGCAM”の第3弾が出た。最初が1型センサーコンパクトデジカメをベースに動画や音声を強化した「ZV-1」、続いてAPS-Cサイズセンサーを搭載したα6xxxシリーズをベースにしたレンズ交換型の「ZV-E10」。ZV-1がベーシックモデルなら、ZV-E10は本格派モデル、そして第3弾の「ZV-1F」はというと“エントリー向け自撮り特化モデル”といっていい気がする。

 何しろ、35mmフィルム換算で20mm相当の単焦点レンズを搭載した超広角カメラなのだ。

シンプル&コンパクトなVLOGCAM ZV-1F。ボディが小さいのでウインドスクリーンが目立つ

 ZV-1FはZV-1をよりシンプルにしたような小型軽量ボディに、沈胴しない20mm相当の単焦点レンズを搭載し、明るさはF2.0。イメージセンサーは1インチで2000万画素。

正面から。グリップ部が少し膨らんでいる以外は究極にシンプルな形だ。レンズカバーは自動開閉ではなく、レンズキャップが付属する。開放F値はF2.0

 ミソは超広角単焦点ってことだ。ZV-1は24〜70mm相当のズームレンズだった。これはスナップ用としては扱いやすいが、自撮り用としてはちょっと広角が足りない。

 16:9にトリミングすることで少し画角が狭くなり、アクティブ手ブレ補正のためにさらに画角が狭くなるので、手に持って自分を録ろうとするとけっこうギリギリなのだ。

 Vlogといっても人によって様々な違いがあるが、カメラに向かってしゃべるとなると広角でなるべく背景も入った方が説明しやすいし、日常を記録してそれを発信するとなると全体の雰囲気や様子を伝えられる超広角の方がいい。

 ZV-1Fの背景は多分そんな感じなんじゃないかと思う。

 ウェアラブルカメラとしてよく使われている「GoPro」や「DJI OSMO」も16mm前後の超広角単焦点だし(実際にはもっと超広角なのだけど、強力な電子式手ブレ補正のための結果としてそのくらいになる)。アクションカムではないのだから20mmくらいというのはほどよいと思う。

 ためしに20mm相当というとどんな感じか。

 画角的にはスマートフォンの超広角と広角の中間くらいだ。いつものガスタンクだとこんな感じ。

おまかせオートで撮影。暗部も持ち上げすぎず、ソニーらしい色彩だ(20mm相当 1/1250秒 F5.6 ISO125)

 さらに2xまでの超解像ズームを搭載している。

超解像ズームで2xに。昨今のデジタルズームは画質が上がっており、このくらいなら普通に使える(40mm相当 1/1250秒 F5.6 ISO125)

 で、まあガスタンクを撮るためのカメラではないので話は戻る。

 自分や友人と一緒に動画を撮る、という用途のシンプルなカメラなので操作系もシンプル。ZV-1と同様、撮影モードダイヤルもない。そしてレンズもこのまま飛び出るわけじゃないので、沈胴がない分起動も速い。

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