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freeeが販売管理サービス参入 Excelの「案件管理票」置き換え目指す(2/2 ページ)

» 2022年11月01日 16時10分 公開
[斎藤健二ITmedia]
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freee会計と連携が特徴

 この領域にサービスを提供する競合ベンダーは多く、freeeは後発だが、「freee会計と連携していることが特徴。クラウド会計との一体型は国内初」とfreee販売の開発責任者佐藤顕範氏は言う。具体的には、顧客マスターがfreee会計と一体化していることや、案件ごとにfreee会計の項目と連動しており、「ワンクリックで販売と会計を行き来できる」(佐藤氏)といった特徴がある。

 freee販売が今回ターゲットとするのは、個人事業主から小規模事業者といった層だ。この層では、freeeの調査によると76%が販売管理を紙やExcelで行っている。クラウドサービス未導入の企業がほとんどで、開拓の余地が大きいと判断した。

 とはいえ、販売管理は業種によって違いが大きく、なかなか汎用的な仕組みが作りにくい領域でもある。当初は、Web制作、IT受託開発、コンサルなど無形のビジネスで、個別受注納品の事業を主眼に置く。その後、より規模の大きい企業向けに稟議や承認機能を開発する予定だ。また、ECなど物販事業の販売管理向けに在庫管理機能の開発も予定している。

 販売管理の前段階の領域に、CRMなどの顧客管理、SFAといった営業支援などがあるが、現時点ではそれらのツールとの連携機能はない。連携していくのか、freee販売に機能を取り込んでいくのかを含めて検討中だという。

 もう1つ、販売管理と名前は付いているが、発注と仕入れの管理機能も備えている。「販売管理機能と同じくらい力を入れた」(佐藤氏)ということで、こちらもインボイス制度対応だ。

 販売だけでなく購買機能も備えることで、案件ごとの粗利なども確認できるようになっている。この部分のグラフ化機能なども強化していく計画だ。

案件ごとの粗利などもひと目で確認できる機能を備えた

 月額基本料980円(税別)のほか、1ID当たり月額200円の費用となっているが、2023年4月までの契約で、ID料金を1年間無料とするキャンペーンも行う。

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