　そんなロボット掃除機市場で、ルンバのライバルとなっているのが中国メーカーだ。低価格モデルでは、モバイルバッテリーなどで有名なアンカーや、スマートホーム関連のガジェットを数多く展開しているスイッチボットなど、多くの中国メーカーが非常にコストパフォーマンスの高いロボット掃除機を発売し、裾野を広げている。

今年、ロボット掃除機市場に参入したスイッチボットの「SwitchBotロボット掃除機 S1 Plus」（実勢価格6万9800円）。自動ゴミ収集ベースやスマート機能、レーザーセンサーを備えながら低価格を実現している

　ルンバと同じ高性能モデルを展開する中国メーカーとしては、世界シェア2位のエコバックスと、日本国内ではヤマダ電機が専売しているロボロックが挙げられる。両社とも実勢価格15万円を超える高性能モデルをラインアップ。障害物回避に加え、充電ステーションにダストボックスを搭載し、掃除機からゴミを吸い上げる自動ゴミ収集機能、水拭きモップの自動洗浄機能などを備え、機能面ではルンバを超える部分も少なくない。

世界第二位のメーカーエコバックスのフラグシップモデル「DEEBOT X1 OMNI」（実勢価格14万2000円）。自動ゴミ吸引のほか、回転式の水拭きモップの自動洗浄付や熱風乾燥機能も搭載する

掃除機市場の2023年予測

「ダイソン史上、最もインテリジェント」　レーザーでゴミを可視化するコードレス掃除機が登場
ダイソンは、ヘッドからレーザー光を床面に照射して微細なホコリを可視化し、取り逃しを防ぐコードレス掃除機「Dyson V12 Detect Slim」を発売した。
水拭きもできる「ルンバ」登場、掃除中に“変形”、カーペットを濡らさない
アイロボットジャパンは1日、水拭き掃除もできるロボット掃除機「ルンバコンボ j7＋」を発売すると発表した。掃除中、状況に応じて変形する機構を備えた。
パナソニック「指定価格制度」　家電量販店はどう捉えているのか？
パナソニックが「メーカー指定価格」を導入し、話題になっている。一部のフラグシップモデルで販売価格を指定し、値引きを認めないというものだが、家電量販店は在庫リスクを負わずに済む。「指定価格」により、家電量販店は今後どうなっていくのか。また他メーカーは追従していくのだろうか。
象印も新規参入「オーブンレンジ」激戦区はミドルクラス、子育て世代に人気の背景
ミドルクラスのオーブンレンジが人気だ。実勢価格は、単機能レンジやエントリー帯のオーブンレンジが1～3万円程度、ミドル帯が5～8万円程度、ハイエンド・フラッグシップモデルは10～20万円程度。このミドルクラスオーブンレンジの人気から、日本の子育て世代のニーズが見えてくる。