これまで自動調理鍋市場において最も高価だったのは、6万円台のホットクックだった。ここに価格的に対抗していたのは22年秋に発売されたアイリスオーヤマの自動かくはん式調理機「シェフドラム KDAC-IA2-T(以下、シェフドラム)」くらいだった。そこへ8万円台のオートクッカーが加わったことで、自動調理鍋の平均価格は大きく上がった。
とはいえ、2分化がさらに進んだともいえる。シロカやアイリスオーヤマ、A-Stageなどの、自動でかき混ぜる機能を搭載しない電気圧力鍋はほとんどが1万円から購入できる。大容量タイプやティファールの上位モデルでも4万円台なので、混ぜる機能の有無で大きく価格が分かれる。ただし、定番の豚の角煮やカレー、ちょっとした煮物などを自動調理するだけなら、これらの低価格モデルでも機能としては十分だ。
パナソニックとシャープは、食材をかき混ぜる機能に加えて、クラウドと連携して新しいレシピをダウンロードできる機能も搭載している。パナソニックは、プリセットメニューに加えて、ホテルニューオータニ監修のこだわりメニューを用意。これからもさまざまなコラボメニューを追加していくとしている。
シャープのホットクックも、クラウドサービス「COCORO KITCHEN」の提供する同名のスマートフォンアプリでさまざまなレシピを追加可能。また同社が提供する食材の宅配サービス「ヘルシオデリ」にも、ホットクックに対応したメニューが多数用意されている。これらの付加機能や関連サービスの有無が、1万円台の低価格電気圧力鍋との違いなのだ。
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