家庭用コーヒーメーカーは、実は価格レンジが非常に広い家電だ。シンプルなドリップ式のコーヒーメーカーは数千円から購入できるが、デロンギの全自動コーヒーマシンなどは、20万円を超える超高級モデルもある。コーヒーが嗜好品だからこそ、それだけ広い選択肢があるわけだ。
そんななか近年盛り上がっているのが、より美味しくコーヒーを抽出できる3〜6万円台の高級モデルだ。
ブームのきっかけを作ったのは、18年にツインバード工業(当時、現ツインバード)が、クラウドファンディングで予約販売後に製品を一般発売した「全自動コーヒーメーカー CM-D457B」(実勢価格4万2780円)だ。老舗珈琲店の監修を受け、きめ細かな温度管理と抽出ができるミル付きの全自動コーヒーメーカーは味で評価を集めた。
ツインバードの「全自動コーヒーメーカー CM-D457B」。日本の自家焙煎コーヒーの第一人者であるカフェ・バッハ店主の田口護氏が監修。湯温、豆の挽き方などをきめ細かく調整できる。このモデルは3杯用だが、後に6杯用の大容量モデルもラインアップしたこの全自動コーヒーメーカーの登場前から、ミルを内蔵したコーヒーメーカーは販売されていた。
1994年にいち早く全自動コーヒーメーカーを製品化したパナソニックの「沸騰浄水コーヒーメーカー NC-A25」(現行モデルはNC-A57、実勢価格2万440円)や、15年発売のシロカの「siroca crossline 全自動コーヒーメーカー STC-401」(現行モデルはカフェばこ SC-A351、実勢価格1万7980円)など、選択肢は多い。
このほか象印マホービンやキングジム傘下のラドンナなども、ミル付き全自動コーヒーメーカーを販売しており高級コーヒーメーカーの主流となっている。
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