ITmedia NEWS > 製品動向 >

Microsoft、生成系AI支援のVMをAzureでプレビュー開始 NVIDIA H100搭載

» 2023年03月14日 09時01分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 米Microsoftは3月13日(現地時間)、米NVIDIAの次世代GPU搭載の仮想マシン(VM)、「Azure ND H100 v5」のプレビューを開始した。大規模な生成系AIのワークロードを対象とする。

 azure

 Azure ND H100 v5は、NVIDIA Quantum-2 InfiniBandのネットワークで相互接続された8基のH100、米Intelの第4世代Xeonプロセッサ、16チャネルの4800MHz DDR5 DIMMなどで構成され、前世代のVM「ND A100 v4」より大幅に高速なAIモデルの性能を有するとしている。

 このVMにより、Azureを使う米OpenAIを含む生成系AIに取り組む企業は、より大規模で複雑なAIモデルをトレーニングできるようになるという。

 プレビューには専用ページから申し込める。

 azure 2

 Microsoftは昨年11月、NVIDIAとの提携で「世界最強のAIスパコンの1つ」を構築する計画を発表した。そのスパコンにはNVIDIAのGPU「H100」が数千ユニット搭載されるとしていた。同社はND H100 v5の発表とは別のブログで、この取り組みについても紹介した。

 AIグループ担当エクゼクティブバイスプレジデントのスコット・ガスリー氏は発表文で、「このインフラ構築によってOpenAIのChatGPTやMicrosoftの新しいBingなどに見られるAI機能のロック解除が可能になった」と語った。

 新しいBing「Dynamics 365 Copilot」の提供「Azure OpenAI Service」での「ChatGPT」利用なども、NVIDIAとの提携によるインフラ構築の成果だとしている。

 「こうした革新的なAIモデルを大規模に構築するために必要なGPU、InfiniBandネットワーク、独自のAIインフラを提供できるのはMicrosoft Azureだけだ。それがOpenAIがMicrosoftの提携を選んだ理由だ。Azureは大規模な変革型AIワークロードを開発、実行するための場だ」(ガスリー氏)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.