米Googleは4月18日(現地時間)、気候変動や汚染で危機に瀕している世界中のサンゴ礁をAIの力で保護するプロジェクト「Calling in our Corals」を発表した。サンゴ礁に設置したマイクで収録した音を聞くことで、誰でもプロジェクトに参加できる。
Calling in our Coralsは、海洋生物学者のスティーブ・シンプソン氏と海洋生態学者のメアリー・ショディポ氏との共同プロジェクト。サンゴ礁に生息する水生生物の音を認識できるAIを開発し、それをサンゴ礁保護に役立てるというものだ。
水生生物の音を認識するAIを使えば、マイクを設置したサンゴ礁の状況を把握できる。それだけでなく、水中スピーカーで水生生物の音を再生すると、サンゴ礁に生物を引き寄せることもできるという。
トレーニングデータ作成に協力するには、まずWebサイトを開き、イヤフォンまたはヘッドフォンをして簡単なレクチャーを受けた後、30秒間の音声クリップを聴いて、レクチャーで説明された「魚の音」が聴こえたらクリックするだけだ。分からなければ「Skip」をクリックして次のクリップに移ることも可能。
録音されているのは、オーストラリア、インドネシア、フィリピン、米国、パナマ、スウェーデンなどの10カ所のサンゴ礁の音で、数カ月分ある。
将来的にはAIにサンゴ礁の多様な音を自動的に識別させられるようにしたいという。「サンゴ礁の生態系を再生させるという使命にわずか3分で参加できる。参加してくれることに感謝する」。
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