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ニコン「Z 8」は“今の最高峰”といっていいかもしれない荻窪圭のデジカメレビュープラス(1/8 ページ)

» 2023年06月03日 14時48分 公開
[荻窪圭ITmedia]

 ニコンから超高性能な上位機が登場した。5月26日に発売した「Z 8」だ。

 いざ使ってみると、想像以上に良いのである。

50mm f/1.8のレンズを装着したニコン「Z 8」。Nikon Zの第一期集大成みたいなカメラかも。5月26日発売

 スペック的には2年前に登場したフラッグシップ機「Z 9」をほぼ踏襲している。それを小型化したモデル、と捉えられがちで、確かに性能的にはその通りなのだがいざ使ってみるとZ 9とは違うカメラだと感じるのだ。

 型番的にはデジタル一眼レフでいう「D800」や「D850」のミラーレス版という位置づけになる。

 一眼レフ時代、フラッグシップ機のD6は縦位置グリップがついていて重くてゴツくて画素数は少ないのだけど高速連写が可能でスポーツや過酷な現場が主戦場だった。対するD850は縦位置グリップはなく連写性能もそこまで高くなかったが、高画素で画質重視モデルといった立ち位置だった。

 Z 9とZ 8の関係はちょっと違う。同じセンサーを用いており、連写性能も変わらない。違うのは縦位置グリップがないことだ。

 でもいざ使って見ると確かにD850的ポジションに感じる。

 その辺が面白い。

 さらにいえば、Zシリーズの第一期完成形ではないかという気すらするのだ。メカシャッターレスで超高速AFと連写が可能というミラーレス一眼でしかあり得ない性能をコンパクトなボディに凝縮しつつ、ニコンが培ってきた伝統的なカメラとしての使い勝手やテイストは継承されているのだ。

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