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「iPhone 15 Pro」で現代に復活したAndroidスマホ黎明期の“ある機能” Vision Proとの合わせ技で復権なるか(1/5 ページ)

» 2023年09月13日 07時00分 公開
[井上輝一ITmedia]

 米Appleが9月12日(現地時間)に発表した新型スマートフォン「iPhone 15」シリーズ。その中でも「iPhone 15 Pro/Pro Max」に搭載されるという機能「空間ビデオ」が面白い。要は、2つのカメラを使って3Dビデオを撮影することで、2024年初頭発売予定のMRヘッドセット「Vision Pro」で“その場にいるかのように再生できる”機能だ。

 複眼カメラの新たな活用方法か、と感じる人も少なくないと思うが、実はむしろトレンドが一周して戻ってきたとも言えるのだ。

「iPhone 15 Pro」製品ページより。「Vision Pro」で空間ビデオを鑑賞する様子
平面の映像を見ているのではなく、斜めからは違う角度で、つまり立体的に鑑賞可能という

3Dテレビとかあったよね

 写真や映像の表現をいかに平面から脱出させるか、という取り組みは以前からある。今ではIMAX3Dなど偏光メガネを使った劇場作品が馴染み深いが、2010年ごろからいわゆる「3Dテレビ」も家庭向けに販売されていた。

パナソニックの「3D VIERA」。専用メガネをかけて鑑賞する方式だった

 3Dテレビも専用のメガネで3D映像を鑑賞する方式だった。結果としては市場に根付かず2017年ごろに消滅しているのだが、この3Dテレビ登場開始時期と呼応するように、3D映像を撮影・鑑賞できるようにしていたAndroidスマートフォンがいくつかあった。

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