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ソニー「α9 III」使ってみた “異次元のカメラ”だった荻窪圭のデジカメレビュープラス(2/8 ページ)

» 2024年01月09日 19時42分 公開
[荻窪圭ITmedia]
本来、縦にまっすぐなはずの線がどのくらい傾いて写っているかに注目

 最上段は「α7C II」を電子シャッターとメカシャッターで。電子シャッター時の歪みが分かりやすい。メカシャッターで撮ると歪みはほとんどなくなるが、まだちょっと斜めである。

 2段目の「EOS R3」と「Nikon Z 9」はローリングシャッターでも高速読み出しが可能なセンサーを採用したモデル。Z 9の方がちょっと歪みが少ない。

 そして一番下が今回のα9 IIIだ。

 もちろん撮影日や撮影場所は違うけど、どれも新幹線「のぞみ」の車内から東京から名古屋方面へそれなりのスピードでカッ飛んでるときに右側の窓から撮ったものだ。

 α9 IIIの優秀さが分かる。高速に動く被写体を止めて撮ったり流し撮りするときに大きな差が出るのだ。

 2番目は人工照明下での高速シャッター撮影だ。

 典型的なのが蛍光灯。蛍光灯は高速で明滅している。シャッタースピードが遅ければ(1/120秒以下くらい)影響ないけど、速いと思いきりムラが出る。メカシャッターで撮れよ、というのは置いとくとして、グローバルシャッターなら全画素同時読み出しなのでその心配がない。

 α7C IIとα9 IIIで1/500秒で撮影したものをどうぞ。

上がα7C IIの電子シャッター、下がα9 III。どっちも1/500秒で撮影。露骨に違いが分かります

 蛍光灯なんてもう使ってない、という家もあろうが、LED電球でも明滅によってシマシマが出るものがたまにある。家の中で高速シャッターなんて使わん、という人もあろうが、猫飼ってると欲しくなります。

 3番目はストロボの同調速度。ストロボの閃光時間ってものすごく短いが、グローバルシャッターなら全画素同時読み出しなので同調速度をぐっと上げられる。今回そのチェックはしなかったので割愛。

 そんなのメカシャッターと電子シャッターを必要に応じて切り替えながら撮ればいいじゃん、といわれればその通りなのだけど、使って見ると、その必要がないのはすごく快適なのだ。

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