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ソニー「α9 III」使ってみた “異次元のカメラ”だった荻窪圭のデジカメレビュープラス(3/8 ページ)

» 2024年01月09日 19時42分 公開
[荻窪圭ITmedia]

 電子シャッターのメリットには、メカシャッターの振動と音がないこと、シャッターの耐久性を気にしなくてもいいこと、メカシャッターでは無理な高速シャッターや高速連写が可能になること、がある。

 α9 IIIでは最高1/80000秒のシャッタースピードを実現した。8千ではなく8万である。

 ただ、1/80000秒には条件がある。連写モード時は不可。絞り値がF1.8より明るいときもだめ(開放F値がF1.4やF1.8の人はF2までちょっと絞って使うべし)。そのときは最高1/16000秒までになる。

 1/80000秒なんて超高速シャッターが必要なシーンは限られているけれども、せっかくなので撮ってみる。ありがちで申し訳ないが、公園の水飲み場で。

公園の水飲み場で1/80000秒の水。宙に浮かぶ固体という感じ(50mm 1/80000秒 F2.0 ISO2500)

 連写は最高で秒120コマだ。

 ドライブモードには「L」「M」「H」「H+」の4つのポジションがあり、 デフォルトだと「L」で秒5コマ、「H+」で秒120コマといい感じに設定されている。

連写速度は4種類。必要なそのときどきに必要な速度で撮るといい

 恐ろしいのはドライブモードダイヤル。単写→L→M→H→H+じゃなくて、単写→H+→H→M→Lという順なのだ。単写の次が秒120コマとかギャップありすぎ。

ドライブモードダイヤル。「*」にセットするとドライブモードをメニューから変更できる。ちなみに「α9 III」のロゴが入ってるのはここ

 すごいのは、秒120コマ時もAE/AF追従してくれること。1秒間に120回AE/AFの計算をしてるのはすごい。

 いつもモデルをしてくれる長谷川未紗さん、空も飛べる(おおげさ)ということで(ミュージカルやってられるそうです)、飛んでもらって連写した。

その場でジャンプしてもらって秒120コマで撮影。その中から頂点に達した瞬間のカットがこれだ。画面で連続再生するとスローモーション動画である(24-70mm 36mm 1/1250秒 F2.8 +1.0 ISO1600)

 あらかじめ秒120コマで撮るぞって時のみならず、「今だけ超高速連写したい」こともある。そんなこともあろうかと用意されたのが「連写速度ブースト」機能だ。

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