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ソニー「α9 III」使ってみた “異次元のカメラ”だった荻窪圭のデジカメレビュープラス(4/8 ページ)

» 2024年01月09日 19時42分 公開
[荻窪圭ITmedia]

 連写速度ブーストでは、どの連写速度にセットしていてもボタンを押している間だけ、超高速になる機能なのだ。これが実に素晴らしいアイデア。

 デフォルトではC5ボタンに割り当てられており、右手中指でこれをぐっと押すとブーストされる。

新たに設定されたC5ボタンには連写ブーストが割り当てられている

 ブーストボタンを押すとドライブモードアイコンのデザインが変わる。

ドライブモードアイコンに▲が3つ付くとブースト中。さらに特徴的な部分について解説を入れておいた

 C5ボタンは手が大きくない人だととっさに押しづらい、指に力が必要という面はある。

 個人的には、レンズのボタンに割り当ててやると具合が良かった。次の作例はそのセッティングで撮ったものだ。

 もう1つ、電子シャッターならではの機能が「プリ撮影」。内部のバッファに画像を溜めておき、シャッターを切った瞬間にその直前の写真も記録してくれる、「ちょっと前から記録できる」という便利すぎる機能だ。

 プリ撮影をオンにすると、どの連写速度でも有効になるのがいい。秒5コマのときでもシャッターを押すとその瞬間とその直前のカットを抑えてくれるのだ。これはよい。

 そしてプリ撮影始動のターゲットを、AF動作開始(つまりAF-ONボタンを押したとき)かシャッター半押しか、その両方かを選べる。例えば、AF-ONでAFを動作させてから撮ると撮影を使い、シャッター半押しで撮るときは使わないって設定も可能なのね。

プリ撮影のスタートトリガーを選択できるのが素晴らしい

 さらにもう1つ、すごいのはプリ撮影記録時間をめっちゃ細かく選べること。0.005秒から1秒まで時間で選べる。ここまで細かく選べるのはなかなかない。

プリ撮影時間が0.005秒からってのは初めてみた。実に細かく指定できるのがいい

 では挑戦だ、ってことで連写時の最高速「1/16000秒」+プリ撮影「0.2秒」+連写速度ブースト「秒120コマ」で撮影したコサギが水中の魚(?)めがけて飛び込んだ瞬間をどうぞ。

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