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たった8色で油彩のような表現も──人気画家YouTuberが監修した「アートクレヨン」の新しさ分かりにくいけれど面白いモノたち(1/6 ページ)

» 2024年01月26日 11時21分 公開
[納富廉邦ITmedia]

 ぺんてるの「アートクレヨン」は、“柴崎おじいちゃん”の愛称で親しまれている人気画家YouTuber・柴崎春通氏の監修で開発された、大人の画材としてのクレヨンだ。その大きな特長は、色を混ぜることもできるし、色を重ねることもできること。今回の製品のように、たったの8色でも様々な色を使った表現が可能なのだ。筆者も実際に使ってみて、手軽に油彩のような表現ができるのがとても新しいと感じた。

ぺんてる「アートクレヨン」は現在クラウドファンディング中。支援は1箱3850円(送料込み)から
柴崎春通氏による、「アートクレヨン」のみで描いた作例。8色でここまで色彩豊かに描くことができる。パッケージの猫も柴崎先生による「アートクレヨン」作例になっている

 いわゆる「クレヨン」は、子供用の画材として作られ流通しているものだ。大人用には、似たような画材ではパステルの一種で「オイルパステル」と呼ばれる同じ原材料で作られている画材があり、「パステル画」というジャンルも古くから存在している。

 ならば、大人用のクレヨンというのはパステルのことではないのかという気もするが、考えてみれば、クレヨンとパステルの違いもよく知らない。しかも、色を混ぜることも、色を重ねることもできるというのが、具体的にどのようにして可能になっているのかも分からない。

今回、お話をうかがったのは、「アートクレヨン」の色軸の開発を担当された研究開発本部の三浦愛実さん。「完成したのですが、全く新しい画材なので、これが正解だったのか未だに分かりません」と話す姿勢がストイックだ

 そう考えると、この画材はかなり斬新で画期的なもののように思える。そこで、実際に開発を行ったぺんてる研究開発本部の三浦愛実さんに、その開発過程と製品の構造について教えていただいた。

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