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ニコン「Z6III」を試す 部分積層型CMOSの実力は? 進化したAFとファインダーにも注目荻窪圭のデジカメレビュープラス(2/7 ページ)

» 2024年07月13日 18時37分 公開
[荻窪圭ITmedia]

 こうしてみると、Zfやα7C IIに比べて歪みは圧倒的に少ないが、Z8ほどではない、というのが分かるかと思う。にしても、Z8はさすがですな。

ニコンのZ8(積層型)、ソニーのα7C IIとニコンのZ f(非積層型)、ニコンのZ6III(部分積層型)で同じ扇風機を撮影。読み出し速度が速いほど歪みが少ない

 ちなみに、メカシャッターと電子シャッター。歪みが分かりやすい被写体で撮り比べてみると、違いはこんな感じ。

 被写体の速度や被写体との距離で変わってくるのでなんともいえないけど、目立つ被写体じゃなければ気にならない(今回の作例でも電子シャッターで撮ったものが多く含まれてる)。

よく見ると微妙に電子シャッター時は歪んでる。でもこのくらいで済んでいるのだ

 部分積層型化と最新の画像処理エンジンになったことで、連写速度もめちゃ速くなった。

 メカシャッター時は最高で秒14コマだが、電子シャッター時に「ハイスピードフレームキャプチャー」を使うと、最高で秒60コマ、さらに、DXサイズ(APS-Cサイズ)クロップなら秒120コマで撮れる。

 その上、プリ記録を最大で1秒。プリ記録1秒で秒120コマに設定するとまあ、一瞬シャッターを切るだけで120枚撮れちゃったりするので怖ろしい。ああ怖ろしい。

レリーズモードは選択肢がすごく多い。C30からC120が電子シャッター限定の「ハイスピードフレームキャプチャー」となる
「ハイスピードフレームキャプチャー」時は「プリ記録」が最大1秒まで可能だ

 しかもAF追従である。

 秒120コマでAF追従の威力を撮ろうとプラレールを走らせてみたら……途中で黒い怪獣(うちの猫です)に襲われて脱線しました。がーん。

「ハイスピードフレームキャプチャー」の作例を撮ろうとして失敗したの図。プリ記録があれば「あっ」と思ってからシャッターを切っても間に合うのだ

 脱線の瞬間が撮れてたということで、連写すごいってのはなんとなく分かってもらえるかと。

 残念なのは、ハイスピードフレームキャプチャー時はJPEGのnormal画質に固定されること。せめてC30(秒30コマ)のときだけでもRAWに対応してくれると画質優先時はC30で、速度優先時はC60やC120で、と使い分けられていいのだがと思う。

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