「卵の下に置くプレートも最初は無かったんですけど、ボールが飛びだしてしまうのは、あまり良くないし、どの穴から出たのかをハッキリ見せたいとも思いました。3分の1ということを視覚的に見せるのにもプレートは必要でした。それに、ボールの収納場所も作りたかったんです。ただ、色々考え過ぎて、凝った造形になっていって、それだとプレートの方が主役のようになってしまうので、シンプルな形にして、あくまでも脇役というデザインに仕上げました」と砂口さん。
実際の卵に比べれば、やや大きいのだけど、石膏で作られたマットな質感の肌は、その見事な造形もあって十分に卵に見える。縁起物だからという意味合いか、金色のモデルも用意されているのも、洒落が効いている。
できることは、3択をユーザーの替わりに選んでくれるということだけ。でも、ボールを入れると、3つの穴のどれかから出てくる、その動作は、何となく説得力があるのだ。
それは、ボールが、何か分からない仕掛けを通って、1つの結論を出すという「ふるまい」の面白さなのだと思う。ボールの行き先は、物理法則以外にはコントロールされていないということが感じられるから、そのふるまいを面白く思うことができる。あきらかに変な製品だし、量産は効かないし、価格も高い。それでも、こんなに面白い物体は、なかなか無い。AIの時代だから、余計に、そう思うのかもしれない。
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