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Xに広がる“脱出論” 移住先として有力「Bluesky」「Misskey」「Threads」、いちユーザーから見た住み心地(2/4 ページ)

» 2024年11月14日 08時00分 公開
[吉川大貴ITmedia]

オタクには居心地がいい「Misskey.io」

 まず、筆者は男性の20代オタクだ。その視点では、Misskey(正しくは最大手インスタンス「Misskey.io」)はかなり居心地がいい。

photo Misskey公式サイト「Misskey Hub

 Misskeyはいわゆる分散型SNSの一つで、誰でも自分のインスタンスを立ち上げられる。「自分だけのX」「特定の嗜好の人が集まるX」みたいなのをそれぞれ立ち上げて、インスタンス内で交流したり、ときにはインスタンスをまたいで投稿を確認したりできるわけだ。

 で、筆者はそのうち最大手のインスタンスMisskey.ioにアカウントを持っている。代表的な機能などは過去記事に譲るが、その特徴はノリの“ゆるさ”だろう。筆者としては、2010年代のTwitterに最も近いのはここだな、と感じる。

 おのおののアカウントがアニメやゲーム、自身のメンタルについて勝手なことをつぶやいて、くだらないリアクションをして、たまに写真やイラストが流れてきて──という感覚を味わえる。「電車が遅延してぴえん」みたいな、くだらない投稿がどんどん流れてくる感じだ。

 Xでは毎日見かけるイデオロギー間の対立は少なく、そういう意味で居心地はいい。筆者がフォローしているメンツの影響もあるかもしれないが、国産の国内向けサービスだけあって、ユーザー層もほぼ日本人のオタクだろうな、という印象だ。企業などの公式アカウントは少ないが、インフルエンサーがアカウントを運用しているのはちらほら見かける。

 一方で、若いオタク的なノリがしんどい人には合わないだろう。ビジネスの発信をする人は少なく、自己啓発的な話題もまれで、言論の場として機能しているわけではない。もちろん、他のインスタンスはその限りではないかもしれないが、基本的には素性も知らないオタクと緩い交流を楽しみたい、という動機でSNSをやる人に向いているだろう。ちなみに、いっときはやった与謝野晶子ネタはあまり見なくなった。

photo かつてMisskey.ioで見られた与謝野晶子ネタ

参考記事:

Twitterからの移住者か、「Misskey.io」登録者20万人超え 1日で4万人増も一筋縄ではいかず

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