多くのドライバーや歩行者が心配しているであろう「交通ルールに詳しくない人が乗り、運転の邪魔になる」という懸念については「電動キックボードよりはマシだろうが、怖いところはまだたくさんある」というのが所感だ。屋外・夜間に試してはいないので何ともいえないが、少なくとも外からの視認性はキックボードよりは高い。安定性もあるので、ふらふらした運転も少ないだろう。
一方で、Unimoは高齢者の利用も見込むといい、高齢ドライバーの増加につながる可能性もある。しかし車両の開発中ということもあり、そういった乗り手や、社会問題化している飲酒運転対策の拡充についてはこれからという。個人的には、電動キックボードを巡って浴びた批判を踏まえ、しっかりとした対策を期待したい。
ちなみに、今回の試乗会では今冬に提供予定のシートボード(着座できる電動キックボード)にも乗れた。後輪を12インチに変更(立ち乗り型は10インチ)している他、大型のカゴがついている点などが特徴で、こちらもコースを数周した。
立ち乗りの電動キックボードに比べると姿勢が低さもあって安定性があったが、Unimoに比べると劣る。視認性もUnimoほど高くはなく、総じて立ち乗りのキックボードとUnimoの中間といった感じだった。
Luupは「電動アシスト自転車や電動キックボードが対応しきれていない利用ニーズや幅広い世代の利用をカバーする」としているが、少なくとも記者を含め、車通りの多い都市圏などで電動キックボードに乗るのに抵抗のある人の意識を覆せるとは思わなかった。
ただ、車の少ない地方や郊外では、電動キックボードに比べると抵抗なく乗ることができ、カゴもあるため買い物・出勤用の移動手段として新たなユーザーを取り込めるかもしれない。
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