Intel、デスクトップCPUをPentium Mベースに

» 2004年05月07日 11時55分 公開
[IDG Japan]
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 Intelは向こう2〜3年のうちに、デスクトップPCプロセッサのアーキテクチャを、現行Pentium 4で採用されている消費電力の多い設計から、Pentium Mの成功を踏まえた電力効率の高い設計に移行する。同社の計画に詳しい筋が今週明らかにした。

 2005年あるいは2006年に、IntelはPentium 4のNetBurstアーキテクチャを基盤としたデスクトップPCプロセッサのフェーズアウトを始める予定。その代わりに、同社がデュアルコア設計に移行するに伴い、イスラエルのIntel研究者が設計したBaniasアーキテクチャが、デスクトップ・モバイルプロセッサの将来的なプラットフォームになると情報筋は伝えている。

 この移行は、Intelが「Merom」プロセッサを投入する2006年までに始まっているはずだ。Meromは次期版Pentium 4「Tejas」と、Dothan Pentium Mの後継「Yonah(Jonah)」の後で登場する予定だ。Dothanは5月10日にリリースされる見込み。

 Intelの広報担当者は、未発表の製品であるとしてコメントを避けた。

 何年もの間、クロック周波数とトランジスタ集積数は増加の一途をたどってきたが、半導体業界はプロセッササイズを縮小しつつ性能を高め続けるには、消費電力の少ないプロセッサを開発する必要があることを理解している。

 大企業では、社内の多数のコンピュータを稼動させ続けるためにどのくらいの電気代を支払っているのか認識するようになっている。ホームPCユーザーは、Intelが「エンターテインメントPC(EPC)」と呼ぶ小型静音PCに関心を寄せていると言われている。このPCはオフィスよりもむしろリビングルームに設置され、ホームメディアメットワークを制御する。

 ノートPCではデスクトップPCやサーバよりもずっと前から、電力のことを考慮しなくてはならなかった。このことから、IntelはPentium Mプロセッサ(最初はコードネームで「Banias」と呼ばれた)の開発に至った。

 Baniasアーキテクチャは、Pentium IIIの電力効率の良さと、Pentium 4の性能を組み合わせたものとされている。Bania搭載のノートPCは、バッテリー駆動時間とシステム性能の両方の点で高い評価を受けている。

 Pentium Mを開発したイスラエルの設計チームは、あらゆる設計上の決定に当たって電力消費を考慮に入れたとInsight 64の主席アナリスト、ネイサン・ブルックウッド氏は語る。

 電力効率の高いプロセッサを採用すれば、PC設計者はこれまで高度な冷却装置に充てられていたデスクトップ内のスペースを自由に使えるようになり、PCに機能を追加するか、PCのサイズを縮小できるようになる。多くのPCアナリストとベンダーは、現行のデスクトップPCでは最適なパフォーマンスを維持するために大きな音の出る冷却ファンが必要だが、これを取り除けない限り、コンシューマーはリビングルームにPCを置かないだろうと考えている。

 Intelのエンジニアリングチームは、部品メーカーShuttleの小型フォームファクタPCを多数採用していると情報筋は語る。Shuttle PCは従来のデスクトップPCよりも小型で静かだが、もっと電力効率の高いプロセッサを使えば、さらに静音化できるかもしれない。

 消費電力の管理に優れたプロセッサ設計によって、デスクトップ・ノートPC向けのデュアルコアプロセッサの開発も可能になる。1つのチップに2つのプロセッサコアを載せることで、設計者はコアのクロック周波数――ひいては消費電力――を引き上げなくても性能を向上させることができる。

 2つのNetBurstコアを同じダイに搭載するのは難しいという点で、Intelの計画は理にかなっているとMicroprocessor Reportの編集長ケビン・クレウェル氏は語る。Baniasコアの方がずっと小さくて電力効率が高く、チップのサイズを大きくせずにデュアルコア設計に容易に搭載できると同氏。

 IBMとSun Microsystemsは既に、サーバ向けにデュアルコアプロセッサを投入している。Intelは2005年にデュアルコアのサーバプロセッサItaniumとXeonをリリースする見込みだ。しかしサーバプロセッサは高価格な製品で、ダイサイズは重要な要素というわけではないとクレウェル氏は指摘する。

 Yonahは、Intel初のノートPC向けデュアルコアプロセッサになる予定だ。今のところ、IntelがYonahかMeromにデスクトップ製品ラインをシフトするのかどうかははっきりしていないが、将来のIntelのデスクトップPCプロセッサは、これら2つのプロセッサで使われるPentium Mアーキテクチャが基盤となる。

 Intelはこれらの新しいPentium MベースプロセッサがデスクトップPCとエンターテインメントPCのより高い性能要件に見合うよう、SSE3拡張命令とハイパースレッディングのサポートを加えなくてはならない。Dothanには、これらの機能は搭載されない見込みだ。

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