レビュー
» 2004年07月02日 01時16分 公開

きょうは本邦初公開「PCI Express対応GeForce 6800 GT」搭載カードの微妙なコネクタに注目した (1/2)

取材から帰ると机に一枚のGeForce 6800 GTが。「もうレビューしちゃったんだけど」といいながら、テスト機材のAGPに差そうとしても差さらない。こ、これはPCI Expressコネクタじゃないかっ! ということで緊急ベンチマーク作戦を発動した.

[長浜和也,ITmedia]

 現在、NVIDIAのPCI Express対応ラインアップは従来のGeForce FXシリーズ、開発コード名でいうところのNV3xを流用したGPUが投入されている。

 ライバルのATIが2004年世代GPUともいうべき「RADEON X800」シリーズをネイティブPCI Express対応にして市場に投入しているので、ちょっと分が悪いNVIDIAだが、最近になって、現行のハイエンドGPUであるGeForce 6800シリーズのPCI Express対応製品をCOMPUTEX TAIPEI 2004で控えめに展示したり、個別インタビューで「ハイエンドのみならず、すべてのレンジでPCI Express対応のGeForce 6800シリーズの投入する」と述べるなど、ハイエンドGPUのPCI Express対応が少しずつ動きつつある。先日発表された「NVIDIA SLI」も、PCI Express対応のGeForce 6800シリーズを前提としたテクノロジーだ。

 ということで、本日急遽入手できた「NV45 GT」こと、PCI Express対応GeForce 6800 GT搭載のリファレンスカードを、まずは外見から見ていくことにしよう。

 AGP対応のGeForce 6800 GTリファレンスと同様、クーラーユニットは面積が広いものの、厚さ自体は薄く作られている。ただ、広いクーラーユニットにカードのほとんどが隠されているため、そのレイアウトやチップの形状、サイズなどは伺えない。

 ただ、NVIDIAのPCI Express対応GPUの特徴でもある「HSI」は、NV45に内蔵されるとNVIDIAは説明しているので、ボードレイアウトや、GPUのダイサイズなどはAGP対応のそれと、さほど変わらないことが予想される。

今回評価したPCI Express対応GeForce 6800 GT搭載リファレンスカード

 しかし、意外な変更点があちらこちらに散見できる。一つはパワーコネクタの形状、そしてもう一つが先日発表されて注目を集めた「NVIDIA SLI」関連の変更だ。

 動作クロックをGeForce 6800 Ultraより下げることで、消費電力を減らしたAGP対応GeForce 6800 GTは、上位機種で二つ搭載していたパワーコネクタを一つに減らしている。ところが、NV45 GT搭載カードでは6ピン(3×2の配列になっている)のコネクタを一つ搭載するようになっただけでなく、その6ピンコネクタへ二つの4ピンパワーコネクタから電源が供給されるように変更されている。

 例えばATIのRADEON X800シリーズがAGP対応カードで二つだったパワーコネクタがPCI Express対応カードで一つになるなど、これまではPCI Express対応になることでバスから供給される電力が増加したために、グラフィックスカードが必要とするパワーコネクタは少なくなる傾向にあった。

(当初、パワーコネクタが減少した理由として、カードの消費電力が減少したためと記述していましたが、正しくはPCI Expressのバスから供給される電力が増加したため、ATI製GPU搭載カードでパワーコネクタの数が少なくなっています。ここにお詫びして訂正いたします)

 ところが、GeForce 6800 GTはPCI Expressに対応することで、逆にAGP対応カードよりも必要とするパワーコネクタが多くなってしまったことになる。NVIDIAはGeForce 6800 GTの説明の中で、「少なくなった消費電力がもたらすメリット」を強調していただけに、この変更はかなり意外だ。

 具体的な消費電力について、現在NVIDIAに確認中であるが、クーラーユニットはAGP対応GeForce 6800 GTから変更がないようなので、それほど変わりはないものと推測される。マージンを確保するためなのか、それとも、高クロックで動作するPCI Express対応のGeForce 6800 Ultraとデザインを共通にするためなのか、いろいろ推測はできるものの、現時点では断定するだけの情報をもらえていない。

カード上のパワーコネクタは一つだが、そこには二つのパワーコネクタから電力が供給される

 もう一つの注目すべき変更点である「NVIDIA SLI」関連では、マルチ構成で使うグラフィックスカードを接続するブリッジチップ用と思われるコネクタの存在が確認された。

 NVIDIAの説明では、GeForce 6800 GTのGPU自体にSLIのための接続インタフェースが用意されているため、カード上にコネクタを設けるのはそれほど難しくないようだ。しかし、今回評価したリファレンスカードに用意されているコネクタが、Enableになるのか、たんなるダミーなのかは現在確認中だ。

 NVIDIA SLIの登場時期について、同社のリリースでは「2004年の後半にNVIDIA SLI採用のシステムが登場、グラフィックスカードも年末までには出荷する」と説明されている。すでに現時点でSLIコネクタを搭載したリファレンスカードが出てきたことを考えると、ユーザーは意外と早い段階でNVIDIA SLIのパフォーマンスを体感できる機会に恵まれるかもしれない。

PCI Expressコネクタの反対側に用意された小さなコネクタ。NVIDIAから具体的な説明はないが、先日発表されたNVIDIA SLIの接続コネクタと同じ位置にある

 さて、外見をひととおり見たところで、気になるパフォーマンスを測定してみよう。今回は前回レビューしたGeForce 6800 GT搭載の「AOpen Aeolus 6800 GT」とGeForce 6800 Ultra搭載の「ELSA GLADIAC 940 Ultra」のデータと比較するため、NV45 GTのテスト環境としてPentium 4 540(動作クロック3.20GHz)を搭載したプラットフォームを用意した。

 ただし、PCI Express対応ということで、メモリはDDR2-533を256Mバイト×2チャネル、HDDもSerial ATAに対応したドライブを使っている。チップセットもハイエンドのIntel 925Xを搭載したASUSの「P5DA2」を使っている。

 このように、システム全体としてはまったく同じレベルとはいえないので、そのあたりを留意してベンチマークの結果を見てほしい。また、ドライバもForceWare 60.72が正しく認識されなかったため、NVIDIAから指定されたForceWare 61.45を適用して測定を行った。

3DMark03 Score

3DMark03 GT1
       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

この記事が気に入ったら
ITmedia PC USER に「いいね!」しよう