キヤノンの小型インクジェットプリンタ「SELPHY DS700」を試す(2/2 ページ)

» 2004年12月29日 15時28分 公開
[林利明(リアクション),ITmedia]
前のページへ 1|2       

画質は高いがシャドウは苦手

 粒状感がほぼ気にならないのはこれまで述べた通りで、発色のバランスもいい。キヤノンの色作りは記憶色重視で一貫しているが、DS700の発色はPIXUSシリーズよりも彩度やコントラストが控えめに感じる。

 弱点を挙げるとすれば、シャドウの締まりに欠けることだ。CMYの3色混合ブラックなので、多少は仕方ないのだが、人物の髪の毛や日陰のグラデーションなどで表現力が落ちる。暗部の面積が多い画像ほど、苦手さが目立ちやすい。もっとも、よく見かけるスナップ写真ならほとんど気にならず、DS700はスナップ写真の印刷がメインなので、騒ぎ立てるほどの弱点ではないともいえる。

 印刷速度については、L判フチなし印刷の1枚あたりにかかった時間を列挙しておく。メモリカードダイレクト印刷が約1分30秒、PCからの最高品質(品位1)が約2分47秒、きれい設定が約2分8秒、標準設定が約1分13秒だった。さすがにPIXUSシリーズには及ばないが、メモリカードダイレクト印刷が約1分30秒なら許容範囲だろう。

 DS700は、ネガティブにもポジティブにも受け取れる微妙なプリンタだ。テレビがないとメモリカードダイレクト印刷が実用上使い物にならないのだが、家のテレビに接続して大勢でワイワイガヤガヤしながら印刷するのは楽しいものだ。A4のインクジェットプリンタや複合機よりも、DS700のようなほとんど専用機のほうが、デジカメ画像を気軽に楽しく頻繁に印刷するのかなとも思ったりする。

印刷サンプル

画像 メモリカードダイレクト印刷したサンプル。色合いがとても整っている。全体的にコントラストは控えめだ
画像 こちらはPCから最高品質(品位1)で出力したもの。ダイレクト印刷と比べてコントラストが低く、微妙な諧調性で上回る。印刷解像度では縦横とも2倍となるものの、インクドットの密度や粒状感はそれほど変わらない(品位1のほうが高精細なのは確かだが)
画像 PCから最高品質(品位1)で印刷したもの。CMYの3色混合ブラックの弱点が比較的よく現れた画像だ。全体的に明るく、暗部が浮き気味。花の茎や葉っぱの一部で、不自然な色が発生している
前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年09月26日 更新
  1. 実売3万9800円でノートPCを3画面化! ソースネクストのデュアル拡張ディスプレイ「DGP-DMD1401」を試す (2026年09月25日)
  2. AndroidとChromeOSが融合した次世代PC「Googlebook」の実機を見てきた ――AI統合で何が変わるのか? (2026年09月25日)
  3. 新型「Mac mini」「Mac Studio」徹底レビュー! ローカルAIはついに“実用域”へ エージェントAIに事務仕事を任せて分かった驚異の進化 (2026年09月22日)
  4. なぜ競技用ゲーミングPCは光らない? HPSC久木留所長とマウス軣社長が語るアスリート支援の未来 (2026年09月24日)
  5. “Vision Pro級”のMR体験が約100gの軽量グラスで? 最新の「Meta VR Glasses」を試して分かった圧倒的な快適性 (2026年09月25日)
  6. 「これはわれわれにとってのTGSだ」 ロジクールGが年に一度の旗艦イベント「Logicool G PLAY Tokyo 2026」を開催 熱気あふれる会場を現地レポート (2026年09月25日)
  7. GeForce RTX 5080は30万円超えの空気感――GPU高騰の裏で見つけた7割引の水冷パーツと8万円台の小型PC (2026年09月26日)
  8. 12インチ「Surface Pro」と13インチ「Surface Laptop」に個人向けの第2世代が登場 Snapdragon X2 Plus搭載でメモリは最大24GBに (2026年09月24日)
  9. ロジクールGの新型マウス「PRO X3 SUPERSTRIKE」や8K対応キーボード「PRO X2 RAPID」を見てきた (2026年09月24日)
  10. 天空がCore Ultra 5を搭載した10.51型2in1ノート「TENKU Note Pro AI」を発売 (2026年09月24日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー