L-500Vに搭載される液晶モニタは「Photo Fine液晶」と名付けられており、約59万画素という非常に高精細なものだ。2.5インチで59万画素というと256ppi(Pixel Per Inchi)である。現在販売されているデジタルカメラの一般的な2.5インチ液晶モニタはだいたい100ppi程度なのでその差は歴然だ。ソニーのDSC-T1などの20万画素クラスだともう少し差は少なくなるが、それでも見てすぐに高精細だと分かる。これだと撮影後にそれほど拡大しなくても細部までピントやブレを確認できる。
液晶モニタの発色は、実際の画像よりも鮮やかに表示される。高精細で鮮やかに表示されるので、使っていて気分はよいが、パソコンに画像を転送すると画像が派手さを抑えた色合いのためか、がっかりすることもある。
晴天時にも見やすいように液晶のバックライトを明るくして見やすくする機能もある。普段でも十分に明るいのでそれほど使う必要はないが、液晶モニタに直接太陽光が当たるときなどによいだろう。液晶モニタを明るくしたまま撮影すると、半透過液晶モニタとは違って、モニタ上ではやや露出オーバーに見えてしまう(白っぽくなる)ため、やや注意しながら使う必要がある。
機能が複雑でないこともあり、操作性はとても良好だ。ボタンの数も少なく、誰にでもすぐに使えるようになるだろう。ボタン類の操作性や反応もよい。ビューファインダーはないが、ターゲットとしてるユーザー層を考えれば特に問題はない。
液晶モニタ上部にはエプソンオリジナルの規格「USB DIRECT-PRINT」を使ったダイレクトプリント用ボタンと、エプソンプリンタでおなじみの「PRINT Image Framer」のフレームを入れるボタンがある。フレームは撮影時でも撮影後の画像に対しても処理できる。ダイレクトプリントは幅広いメーカーが対応している「PictBridge」ではなく、エプソンオリジナルのため、対応プリンタも現在は同社の数機種に限られる。
とても簡単に使えるカメラであるため、誰にでも使えるのが特徴だ。凝った撮影をする人には機能が物足りないと感じるかもしれないが、撮影時はほとんどオートで手軽に撮影したいという人にはお勧めできる製品だ。
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