ThinkPad T43には、指紋認証システム(FPR)が搭載されている。FPRを有効にすれば、指紋を使ってシステム起動やWindowsへのログイン、スクリーンセーバーのロック解除を行える。
また、「IBM Client Security Software」と「IBM Password Manager」を導入することで、任意のアプリケーションやWeb上のパスワードにも指紋認証を適用可能だ。指紋認証に失敗すれば、たとえ「PCの持ち主」であってもPCを利用できないため、高いセキュリティを得られることになる。
IBM指紋認証ユーティリティには、1ユーザーアカウントあたり10本までの指紋を登録できる。指にけがを負って特定の指での認証ができない場合や、複数のユーザーで同じユーザーアカウントを共有する場合にも対応できる。また、登録した指紋のうちのどの指を認証に使用するかも指定可能だ。
利用方法は、アームレスト右側に指紋センサーが用意されていて、その上に指の第一関節を乗せ軽く滑らせるようにして指紋を読み取らせる。センサーの感度は良好で、指を乗せる位置が左右にずれたりしない限りは読み取りエラーが起こることはなかった。また、筆者が試した限りでは登録された指紋の持ち主であっても違う指の指紋や、他人の指紋を誤認識してロックが解除されることはなかった。
キーボード左上に配置されている、青い「Access IBM」ボタンを押すとAccess IBMユーティリティが起動して、PCの各種設定変更やIBMのサポートページを開くことができる。実行したい項目をクリックするだけでウィザードや対応した設定画面などが開くので、PCに不慣れなユーザーでも容易に設定変更が行える。
また、IBM独自のバックアップ・リカバリツール「IBM Rescue and Recovery」により、最大33世代までのバックアップデータが管理できる。フォルダ単位、アプリケーション単位、ファイル単位のリカバリも可能なため、うっかり大事なデータを削除してしまった場合やアプリケーションが起動しなくなったときにもあわてることなく対応できるだろう。
派手な機能は備えられておらず、まさに「質実剛健」を絵に描いたような製品だが、高いセキュリティ機能とシステム設定、そして更新という基本的な機能の使いやすさに配慮したユーティリティは、ThinkPadシリーズならではの大きな魅力のひとつだ。
高い信頼性が求められるビジネスユーザーや最新の機能を追い求めるヘビーユーザーにとって、ThinkPad T43は絶好の選択肢となることは間違いないだろう。
| PCMark04 | |
| PCMark Score | 3716 |
| CPU | 3763 |
| Memory | 3155 |
| Graphics | 1299 |
| HDD | 3311 |
| Sandra 2005.SR1 (10.50) | |
| CPU Arithmetic Benchmark | |
| Dhrystone ALU | 8503 |
| Whetstone FPU | 2724 |
| Whetstone iSSE2 | 3521 |
| CPU Multi-Media Benchmark | |
| Integer x4 iSSE | 18746 |
| Float x4 iSSE2 | 20652 |
| MemoryBandwidth | |
| Int Buff'd iSSE2 | 2912 |
| Float Buff'd iSSE2 | 2897 |
| WinBench99 | |
| Business Disk WinMark 99 | 5090 |
| High-End Disk WinMark 99 | 17800 |
| 3DMark03 Build340 | |
| 3DMark Score | 1816 |
| CPU Score | 783 |
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