玄人志向「玄箱」の登場以来人気を集めているのが、ユーザーが任意のIDE HDDを組み込むことでネットワーク接続タイプの外付けHDDとして利用できるNASキットだ。リンクスインターナショナルから販売されているV-Gear「LANDISK」もそのようなNASキットの1つ。容易なHDDの組込み、ファンレスで実現した静音仕様が魅力の製品だ。
このV-Gear LANDISKは、ビデオ関連の周辺機器も多く手がける台湾V-Gear製の製品で、ユーザーがHDDを組み込むことでNASとして利用可能になるもの。LANインタフェースは100Mbps、IDEインタフェースはBigDriveにも対応し、137Gバイト以上の大容量HDDにも対応する。
競合製品と比較した特長として、まずファンレス設計であることが挙げられる。熱伝導性の高いアルミ製の一体型ボディを採用し、筐体全体を利用して放熱することでファンレス構造を実現している。そもそもNASを導入する理由の1つにPCの稼動数を減らして動作音を極力減らしたいというユーザーも多いだろうから、静音性能の高さは魅力の1つとなりえる。
また15分間アクセスがなかった場合にはHDDを停止するようになっており、電源を入れっぱなしておいてもアクセスがなければ事実上無音ということになる。またHDDの無用な発熱を減らす点でもメリットは大きい。
3.5インチHDDを内蔵するHDD外付けケースとしては少々大きめの筐体前面には5つの青色LEDのインジケータがあり、前面のブラックパネルで動作状態を鮮やかに表示する。ただし鮮やかではあるのだが、逆に照明を落とした状態では結構まぶしかったりもする。HDD停止と連動し、LEDも消灯するといった機能も備わっているとよりうれしいのだが。
なおこの製品、初回生産ロットにてマックストア製HDDが正しく認識できないという電源関連のトラブルがあった。同社Webによると「マックストア製大容量ドライブの起動電流がより大きいために起こるもの」とのことだ。販売元のリンクスインターナショナルによると、現在出荷しているモデルはこのトラブルを解消したものとしており、今購入できるモデルは対策済みとなっているようだが、この点には注意しておきたい。
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