3月31日、東芝はHD DVDプレイヤー「HD-XA1」の発表会を開催した。詳細はこちらに譲るとして、ここでは会場に参考出品されていたHD DVD搭載のQosmioについて紹介しよう。
今回展示されていたQosmioは、今年1月に米国で行われたInternational CESでお披露目されたものとほぼ同じ仕様で、1920×1200ドット表示に対応した17インチワイド液晶ディスプレイに、Intel Core DuoのCPU、GeForce Go 7600のグラフィックスチップを搭載したもの。ただ、あくまで参考出品であり、日本国内ではボディを含めスペックは変更されるとのことだ。
発表会では、同社執行役上席常務 デジタルメディアネットワーク社 藤井美英社長が「第2四半期(4〜6月)までにはHD DVD搭載のQosmioを発売したい」と言及し、「複数のPCベンダーと話をしている最中」と、HD DVDを備えたPCが他社からも販売される可能性があることを示唆した。
また、HD DVDは現行技術で光ヘッドを薄型化でき、ノートPC用のドライブを開発可能なのに対し、Blu-ray Disc(BD)では物理的に困難であると述べた。さらに、マイクロソフトの次期OSであるWindows VistaでHD DVDが標準でサポートされるなど、PCとの親和性ではHD DVDにアドバンテージがあることを強調した。
いよいよHD DVDやBDドライブを搭載したPCの発売が現実味を帯びてきた。HD DVD搭載PCは今年4〜6月に登場、一方のBDも米国のVAIOシリーズでは初夏に発売予定とのことなので、日本でも遅からず販売されると思われる。あと2〜3カ月もすれば実際にHD DVDやBDを内蔵したPCが店頭に並びそうだが、いずれも高スペックのPCが必要であり、価格は非常に高いことが予想される。次世代DVDとして注目は高いが、まだまだ“高嶺の花”であり、実際にPCユーザーがその恩恵にあずかれるのは先の話になりそうだ。
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