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警察・消防から製造・物流まで! 現場のPC停止要因を徹底排除して外付けGPU搭載や熱対策を進化させた「タフブック」最新モデルを見てきた(1/3 ページ)

» 2026年04月15日 15時00分 公開
[長浜和也ITmedia]

 パナソニック コネクトグループは4月14日、頑丈ノートPC「TOUGHBOOK」(タフブック)の新製品発表会を開催し、新モデル「FZ-56」と「FZ-40」を発表した。発表会では、現場環境におけるPC運用の課題と、それに対応する仕様概要および販売戦略を説明した。

パナソニック コネクトグループ 頑丈 ノートPC TOUGHBOOK タフブック 粉じん 今回発表された新モデルの「FZ-56」と「FZ-40」

外付けGPUなTOUGHBOOKの使いどころとは

 今回発表された2シリーズは、用途に応じて役割を分けている。FZ-56は、現場作業とオフィス業務の双方での利用を想定したモデルで、耐落下90cm、IP53の防じん/防滴性能を備える。製造業や設備保守、物流など、屋内外が混在する環境での使用を想定し、発売は2026年6月を予定する。

 一方のFZ-40は、警察や消防、災害対応といった業務を想定したモデルで、耐落下180cm、IP66の防じん/防滴性能を備える。より強い衝撃や水、粉じんへの耐性が求められる用途に対応する。発売は2026年4月としている。

 両モデルともIntelのCore Ultra 5 プロセッサ(シリーズ2)を採用する(Core Ultra 5 235H)。メモリ容量は構成により異なるが、いずれも業務用途を前提としたサイズ(16GBもしくは32GB)を用意するという。

パナソニック コネクトグループ 頑丈 ノートPC TOUGHBOOK タフブック 粉じん 外付けGPUのAMD Radeon PRO W7500Mを内蔵したFZ-56を使ったデモ。Autodeskのデータが利用されていた

 また、FZ-56では外付けGPU(AMD Radeon PRO W7500M/グラフィックスメモリは8GB)搭載モデルを用意し、建設分野で使われる3D CADやBIMの処理を現場で行う用途に向け、グラフィックス性能を強化した。

 なお、AI処理能力については、現場で利用可能なアプリケーションの整備状況を踏まえ、現時点では優先度を下げ、今後の利用状況を見ながら対応を検討する方針とした。

パナソニック コネクトグループ 頑丈 ノートPC TOUGHBOOK タフブック 粉じん FZ-56のシステムボード

 液晶ディスプレイは14型で、解像度は1920×1200ピクセルだ。FZ-56は約1000カンデラ/平方メートル、FZ-40は約1200カンデラ/平方メートルの高輝度液晶を採用する。さらに、夜間環境での使用を想定し、暗所での視認性や外部視界への影響を抑えるため、最低1ニトまで輝度を下げることを可能とした。

 インタフェースはUSB Standard-AやUSB Type-C、有線LANの各端子に加え、現場で需要がまだまだ多いシリアル端子などのレガシー機器にも拡張インタフェースユニットで対応する。そのため、従来モデルと同様、ボディー内部に拡張エリアをFZ-56に3カ所、FZ-40に4カ所設け、用途に応じてモジュールを追加できる。

パナソニック コネクトグループ 頑丈 ノートPC TOUGHBOOK タフブック 粉じん FZ-56に用意された拡張インタフェースユニット
パナソニック コネクトグループ 頑丈 ノートPC TOUGHBOOK タフブック 粉じん 同様にFZ-40に用意された拡張インタフェースユニット

 なお、通信機能については5G対応モデルを用意する一方で、フィールドコンピューティングで需要が高まりつつある山間部や海上での利用を想定した衛星通信について、現時点で具体的な国内対応時期を示していない。ただ、ユーザーから要望があることは認識しており、今後の検討対象としているという。

 バッテリー駆動時間は単体で約13.5時間、セカンドバッテリー装着時は最大約26〜27時間の駆動に対応する。ホットスワップ機能により電源を切らずに交換可能だ。動作温度は−10度から50度まで対応する。

現場で許されない「停止」要因を徹底排除

 同社執行役員 ヴァイス・プレジデント モバイルソリューションズ事業部マネージングダイレクターの青木秀介氏は、タフブックの設計方針について「現場でPCが停止する要因を取り除くこと」と説明する。現場では、落下や振動による破損、粉じんや水の侵入、高温低温による動作不良といった要因が重なり、PCの停止につながるケースがある。

パナソニック コネクトグループ 頑丈 ノートPC TOUGHBOOK タフブック 粉じん FZ-56とFZ-40を紹介する同社執行役員 ヴァイス・プレジデント モバイルソリューションズ事業部マネージングダイレクターの青木秀介氏

 加えて、電源を確保できない環境での長時間運用や、業務機器と接続するためのインタフェース不足も、作業の中断要因となる。青木氏は、こうした条件下では一般的なビジネスPCでは対応しきれないと警告する。

 これらの要因に対しタフブックは、「頑丈性」「長時間駆動」「拡張性」の3点を組み合わせて対応する。落下や水、粉じんに対する耐性を持つボディー構造に加え、バッテリーの長時間駆動とホットスワップ対応によって電源による制約も排除し、インタフェースや拡張モジュールによって機器接続の要求に対応する構成とした。

 青木氏は「個々の機能ではなく、これらを同時に成立させることで、現場での運用を継続できる状態を確保することが、こうしたPCには重要だ」と訴える。

 青木氏は今回の2シリーズについて「用途に応じて役割を分けた構成であり、FZ-40は警察や消防、災害対応といった業務の中断が許されない“クリティカル”な用途を想定するモデルという位置付けになる」という。そのため、強い衝撃や粉じん、水にさらされる環境での使用を前提とし、動作の継続を優先した仕様とした。

 一方の下位モデルとなるFZ-56は、製造業や設備保守、物流など、屋内外が混在する環境での使用を想定する。現場での利用に必要な頑丈性を確保しつつ、オフィス業務にも対応できる構成とし、現場と事務処理を行き来する用途に対応する。

 青木氏は、日本国内ではこうした環境で稼働する現場が広く存在しているとした上で、用途ごとに仕様を分けた製品を用意することで、ラインアップ全体の適用範囲を広げる考えを示した。

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