パナソニック コネクト(以下、パナソニック)のタフネスPC「TOUGHBOOK」シリーズに加わった「FZ-G2N」は、10.1型ディスプレイを搭載した着脱タイプの2in1 PCだ。TOUGHBOOKは複数のモデルを展開しているが、FZ-G2は「CF-33」と同様、Windowsタブレットの本体とキーボードベースを組み合わせた形態だ。
Windows PCの2in1は、ディスプレイが360度開くフリップタイプとキーボードとPC本体が分離する着脱式がほとんどだ(ディスプレイが垂直軸を中心に回転するタイプはほとんど見なくなった)。
製品点数的には着脱式が多いが、その場合でもキーボードベースがディスプレイカバー“シート”のように薄く、軽量である代わりに本体を支えることはできず、PC本体の背面に仕込んだキックスタンドで自身を支えるモデルが多い。
この場合、キーボードを含めた重さは軽くできるものの、移動中の利用スタイル、特に電車で座った状況やテーブルのないカフェの座席で利用する状況で、膝にのせて使う場合に本体が安定しないことが多い。
このようなとき、キーボードベースがPC本体を支えるスタンドとして機能するモデルは、クラムシェルのノートPCと同様に安定して使えるが、ある程度の強度を持たせたヒンジ機構とタブレット本体を載せたスタンドとして安定できる重さ(軽いと見やすい角度に開いた状態で背面側にひっくり返ってしまう)を持たせる必要があるため、クラムシェルのノートPCとしては重くなってしまう傾向がある。
これは筆者の個人的見解ではあるもの、以上のような特性を思うとき、「2in1 PCって使いにくい」と感じてしまうのが正直なところではある。
しかし、これがTOUGHBOOKとなると話は変わってくる。フィールドワークで使う状況もPCとしてキーボードを必要とする状況もそれぞれに多く、かつ、現場に持ち込める機材の数が限られる場合、(経験を基にした個人的意見としては)重さを二の次にしても快適にタイプできる安定性を優先することになる。
ディスプレイはサイズ10.1型で、画面解像緯度は1920×1200ピクセルとなる。プログラマブルキーを、本体正面の長辺側に2つ(A1/A2)、短辺側に1つ(A3)備えている。最大輝度は平均で約1000ニトと明るい
キーボードベースに装着した状態でも、拡張エリアカバーとバッテリーにアクセスが可能だ。デジタイザ−ペンも着脱できる。なお、電池マークの「Bridge Battery」(電源オンのままでバッテリーの交換を行える)は国内モデルではオプション扱いとなるなお、TOUGHBOOKの着脱式2in1 PCラインアップにはFZ-G2Nの他に12型でデタッチャブル式のCF-33もあるが、タブレットとしての現実的な取り回しを考えるとタブレット本体が2kgを切るFZ-G2Nを選択することになるだろう。ただし、FZ-G2Nのキーボードベースはオプション扱いなので、導入コストの(心理的な)問題は出てくる。
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