ベールを脱いだ“Leopard”――新しい外観、新しいFinderで再デビュー:WWDC'07 基調講演「Leopard」編(1/4 ページ)

» 2007年06月12日 18時30分 公開
[林信行,ITmedia]

 WWDC 2007でスティーブ・ジョブズCEOが行った基調講演の模様は、すでに米Appleのサイトで公開されている(→WWDC 2007 keynote)。ここではその動画を交えながら、Leopardの新機能に迫ろう。なお、公開されているWWDC 2007 keynoteの動画について、記事内におおよその経過時間を添えているので、視聴する際の参考にしてほしい。

300のうちの10――Leopardの新機能をプレビュー

(それじゃ“でかいネコ”の話に移ろう)――00:14:33

 スティーブ・ジョブズCEOは、Leopardの紹介を始める前に、現在のMacユーザーの状況を振り返った。

 「Mac OS Xのユーザーは2200万人。そのうち3分の2(67%)はTigerのユーザー。なんと3分の2がOSの最新バージョンを動かしている。こんなことは業界でも滅多にないことだ」

 ジョブズ氏によれば1つ前のPantherのユーザーは23%、そのほかのバージョンは10%のユーザーだと言う。アップルが最後にリリースした新OSは、2006年1月にインテルMacとともに出荷されたインテル版のMac OS X “Tiger”。次のLeopardはそれから21カ月後となる今年10月に出荷される予定だ(もっとも、Power PC版Tigerのリリースは2005年4月なので、そこから数えると29カ月後になる)。

WWDCの話題の中心はやはり“Big cat”、次期Mac OS Xだ(写真=左)。Mac OS Xのユーザーは2200万人、このうち最新バージョンのTigerは1500万人が使っている(写真=中央)。OSの投入間隔は21カ月(写真=右)

 「LeopardはMac OS Xの6番目のメジャーリリースで、300の新機能がある。今日はそのうちの10を紹介しよう」――00:16:17

 こういって画面に映し出されたLeopardのDVD-ROMの絵は宇宙空間に「X」の文字が描かれている、という絵柄のものだった。以下では10の機能を1つづつ分けて紹介する。


1. New Desktop/新しい外観――00:16:31

新しい外観のポイント

 Leopardの第1の新機能は新しいデスクトップ、つまり新しい外観だ。草の写真のデスクトップピクチャーに黒いアップルマークが描かれた半透明のメニューバー、メニューの角は丸みを帯びたかわいらしい形になり、ドックは半3D化されている。

 「我々はこれまで青系の画像パターンを用意してきたが、多くのユーザーが自分で用意した写真をデスクトップピクチャーに使っていることに気がついた。そこで我々は、どんな写真にもなじむようにメニューバーをデザインし直した。そしてドックも3Dっぽい外観に変更した」(ジョブズ氏)。

 自分の写真に置き換えられることを想定したうえで、設定をする前にも何かナイスな写真を表示しようとこの写真を選んだようだ。

 ジョブズCEOは、新しい外観の特徴として、

1、メニューバーの外観変更

2、ドックの外観変更

3、ファイルの散乱を避ける「Stacks」という新機能

4、一貫したウィンドウの外観

5、1番手前のウィンドウが分かりやすくなること

の5点を挙げている。新しいメニューバーは半透明になっただけでなく、メニューの角が丸みを帯びた形になった。ドックは3D化され、床面反射の映像効果が加えられている。

ドックの下を見ると、反射して映り込んだ効果が(写真=左)。Stacksでは散乱したファイルをひとまとめにできる(写真=中央/右)

 そして3つめのStacksはこれまでデスクトップに散乱していたファイルを、フォルダの中に隠してしまうことなく、より簡単にアクセスできる形でひとまとめにしておく機能だ。カーソルを近づけると束ねていたアイコンがアコーディオン式に広がる。グリッド式に並べて一覧表示させることもできる。

 ファイルがデスクトップに散乱する一番の要因は、Webからのファイルのダウンロードだ。そこでLeopardでは、ドックに「Download」という名のStacksもあらかじめ用意されている。ファイルをダウンロードすると、ここにダウンロード中の項目のアイコンが表示され、ダウンロードが終わると展開後のファイルもここに表示される(デモ――00:19:43)。


2. New Finder/新しいFinder――00:23:04

 2つめはFinderの刷新だ。右の5点がポイントになる。

 1はFinderのサイドバーをiTunesと同様な形に変更したというもの。上から「ドライブ」「共有」「場所(ホームフォルダ、デスクトップ、アプリケーション、書類など)」といったものが用意され、その下に「Search for」として「今日使った項目」「昨日使った項目」「先週使った項目」「すべての画像」「すべてのムービー」「すべての書類」といった検索項目が用意されている。新しいFinderでは検索機能がサイドバーレベルに標準で組み込まれているのだ。

 ジョブズ氏は「もちろん、これらの内容はユーザーが好きなようにカスタマイズしてもかまわない」と付け加える。

 2つめは、これまでローカル検索しかできなかったSpotlight検索が、ネットワーク越しの検索に対応したこと。

 3つめは、iTunesやiPhotoで音楽や写真を共有するのと同じ簡単さで、Macのファイル共有を行う機能だ。Leopardが自動的に同じネットワーク上のほかのMacを見つけてきて、表示してくれる。

 最大の目玉は4つめの「Back to my Mac」だ。これは「.Mac」ユーザー限定のサービスで、外出中でも自宅のMacにアクセスできるようになる。「環境設定で有効ボタンを押すだけですぐに利用できるほど簡単」(ジョブズ氏)という。

iTunesライクになったサイドバー(写真=左)。ユーティリティアプリケーションのアイコンさえ美しい(写真=中央)。外出先から自宅のMacを参照するBack to my Mac。ただし.Macユーザー限定のサービス(写真=右)

 自宅のMacのIPアドレスが何かのきっかけで変わると、新しいIPアドレスが.Macに通知される。外出中のユーザーのMacは、一度、.MacでIPアドレスを参照してからアクセスする、といういわゆるダイナミックDNSの機能をOSに組み込んだものだ。

 5つめの「Cover Flow」は、iTunesでお馴染みの画像ブラウジング機能をFinderに適用したものだ(Cover Flowのデモ――00:26:51)。書類の場合にはその中身のプレビューが表示され、アプリケーションなどではアイコンが大写しに表示される。

 ジョブズ氏は同機能を見せながら「我々のOSはユーティリティアプリケーションのアイコンですら美しい」と付け加えた。

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